ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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プリティーリズムの何がすごいのか

プリティーリズム(のアニメ)シリーズは、2011年4月から2014年6月まで放送していたテレビアニメシリーズである。1年目は、最強のジャンプ・オーロラライジングを巡るドラマ・オーロラドリーム(AD)、1年目の3年後を描き、国境を越えた友情を描いたディアマイフューチャー(DMF)、8人の少女と3人の少年が繰り広げる青春群像劇・レインボーライブ(RL)、3人の主人公と真中らぁらが3作を繋ぐ物語・オールスターセレクション(ASS)。あなたはその先にどんな色の虹を見るだろうか?その虹はどんな魅力を持っているだろうか?

 

タツノコプロのスピリッツを継承したままアイドルアニメをやる

先に、アイドルアニメと表現したことを既存のファンにお詫びしたい。名前だけプリティーリズムを知っている人やキンプリから入ったファンにありがちな誤解だが、プリティーリズムはアイドルアニメとは一線を画す。たしかに、ADでは主人公達がアイドルとしてデビューするし、DMFではファンコールというアイドルらしいシステムが登場する。だが、プリズムスタァとアイドルは必ずしも紙一重ではない。プリズムスタァ達がその力を試す場として、大会*1がある。そこでジャンプやダンスや技術の腕を競い合う。そして、勝者には賞品や勝利の栄光が与えられる。言い換えれば、プリズムスタァは表現者であり、その表現の方法のひとつとして、アイドルやアスリートパフォーマーがある。


男性キャラの不完全さが魅力

少女向けアニメといえば、主人公が憧れる完璧な男性がつきものである(とほざいているのは、少女漫画を全く読んだことのない23歳男性だ)。だが、プリティーリズムにおいては、完全な登場人物などいない。誰にも伸び代がある。不完全な男性の代表格がADとDMFに登場するショウだ。彼はトップアイドル(でありプリズムスタァ)かつ少女向けアパレルブランド"PrismStone"のデザイナーでありつつも(ここまでは完璧な男性)、性格の面で難があったり、衣装のデザインに苦悩したりする。彼のデザインした服に憧れるのが、ADの主人公・春音あいらだ。彼は、服のデザインに行き詰まった時、自分が呼び出したにも関わらず、的確な助言をくれたあいらに嫉妬し、「デートだと思った?」と心無い言葉をかけてしまう。


「黙れユンス!」

続くディアマイフューチャーでは、少女漫画の憧れの男性に近いライバル・ユンスが登場する。ユンスは"DearCrown"*2のデザイナーであるが、彼の服にあいらは浮気してしまう(筆者の認識では、あいらはショウよりも服が好き)。ショウは当然ユンスに対し、嫉妬し、対抗心を燃やす。3クール目のシャッフルユニット編では、ショウとユンスが、あいらの後輩達の衣装のデザイン権を巡って、対決する。しかし、その中で問題のシーンが登場する。ユンスはなぜか関係ないあいらを衣装の発表会に招待する。しかし、そこに現れたユンスの衣装は、あいらに捧げるドレスであった。ショウは請け負った仕事の通り、子どもたちのためにデザインした衣装を用意するが、ユンスの出した衣装を見て怒りが抑えられない。ユンスはあいらにプロポーズをするが、そこで飛び出したセリフが「黙れユンス!」である。ショウはたしかに、仕事のためのデザインを作り、コンペに出したが、この一言で彼の仕事としての取り組みは台無しになる。その言葉はユンスに対する怒りと嫉妬に溢れ、職人としての一喝ではなかった。

もちろん、ショウにはあいらが憧れるだけのデザインのセンスがあり、プリズムスタァとしても一流である。DMFでもデザインに行き詰まったり、落ち込んだりことはあるが、主人公の上葉みあたちから得たインスピレーションから着想し、素晴らしい衣装を作る。彼の跳ぶ「無限ハグ」は、後のシリーズに受け継がれる最強のジャンプだ。彼にも、あのような性格に育ってしまった事情や原因があるのだ。その内容は本編を観て確かめてほしい。


絶対アイドル・速水ヒロ

RLの速水ヒロも重要なキャラクターの1人だ。ヒロは、一流のスクール・エーデルローズに所属するトップアイドルであり、プリズムスタァである。彼には多くのデビュー前から女性ファンがおり、絵に描いたような少女漫画の男性に見える。学園祭にヒロが登場すると、多くの女性が列を作る。だが、ヒロが抱えている闇はあまりにも大きい。


「コウジの曲を一番うまく歌えるのは俺だ!」

まず、ヒロはコウジの曲に執着し、コウジを巡って多くの人を巻き込んで迷惑をかける。元々、彼は親友の神浜(みはま)コウジとデビューするはずだった。ヒロはコウジの才能を見抜き、共にデビューすることを誓う仲になった。しかし、エーデルローズ主宰の法月仁(のりづき・じん)から、「コウジの歌・Prideをヒロの作曲として発表する」という条件を出される。仁は保育に欠いた幼いヒロを拾った男性の息子である。ヒロは、仁の注文を了承し、Prideをヒロの作曲して発表した。当然、コウジは怒り心頭に発し、デビューを辞退する。

勝者と勇者

だが、ヒロはあらゆる手立て*3を使って、曲の使用権を得ようとする。コウジの作った曲の使用権*4を巡って、コウジの幼馴染・カヅキともプリズムショーで対決したことがあった。2回目の対決でカヅキに敗れ、ヒロは大事なことを思い出し、アイドルを辞めた。勝つためにあらゆる手段を使う勝者ではなく、正しい行いをする勇者こそが進むべき道だと気付いたのだ。そこから、コウジとカヅキと、3人でOver the Rainbowを結成し、KING OF PRISM by PrettyRhythmに至る。

このように、プリティーリズムの男性キャラは不完全でありながらも、もがきながら成長していくところに魅力がある。


「お仕置きだベー!」

このセリフをテレビで聞いたことがあるという人も多いのではないだろうか?言わずと知れたタツノコプロの「ヤッターマン」の台詞である。この台詞は、同じくタツノコプロ製作のプリティーリズムでも登場する。爆発オチも健在である。その他にも、「ぎゃふん」*5、「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」などの懐かしの台詞が登場する。DMFでは、ビックリドッキリメカまで登場する。そういう意味でのタツノコの魂は積極的に受け継いでいる。


魔法のプリンセス マジカルみおん

魔法のプリンセス マジカルみおんは、DVD特典映像から始まった劇中劇である。アニメ本編ではディアマイフューチャーの16話に登場し、「劇場版プリティーリズム・オールスターセレクション プリズムショー☆ベストテン」では、劇場にも進出している。AD・DMFの高峰みおんが変身するマジカルみおんを主人公とする変身魔法少女パロディだ。元ネタはナースウィッチ小麦ちゃんシリーズらしい。悪役としてせれのん(AD・DMFの城之内セレナと藤堂かのん)、襲われるヒロインとして、かなめ(AD・DMF)が登場する。普段はベアチアマスコット*6のネコチが妖精、普段は普通のスマホである販促アイテムのスマートポッドショットが変身アイテムになるなど、本編の素材を生かしつつも、うまくパロディができている。遅刻寸前で食パン3枚を咥えて家を出たり、かなめを演じる伊藤かな恵がシリーズで数役を兼ね役していることをネタにしたりするなど、メタネタや皮肉なパロディが多い。

 

ここまで、プリティーリズムの魅力と称して、少女アニメとしての異質性を紹介してきたが、如何だっただろうか?気になった方は、ぜひプリティーリズムを観てほしい。2016年3月末までは、DMFとRLをdTV(dアニメストアとは別サービスなので注意)でも配信している。初月無料のようなので、この機会にぜひご覧いただきたい。ニコニコ動画でも配信しているが、価格が少々張る。CGのプリズムショーを観るには、レンタルDVDが一番有効かもしれない。

*1:シリーズごとに大会の意味合いが異なる。RLの大会はどちらかといえば、優れた選手の輩出よりも、市民スポーツとしてのプリズムショーを振興する意味合いが強い。

*2:DMFには韓国出身のキャラクターが登場するが、彼女たちの使用するブランドで、店は彼女たちの溜まり場である。

*3:コウジの曲を歌う明らかに実力不足の少女を大会に出場させ、ステージの魔物に襲わせる、コウジが気に留めている少女に、求めてもいない曲を書かせるなど

*4:主人公チームの福原あんとライバルチームの森園わかなは同じ曲を使用しており、権利がエーデルローズ側にあることになっていた。

*5:コケる時の掛け声(?)のバリエーションは数種ある。

*6:プリズムスタァをサポートする「マスコット」の一種

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