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ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

ホビーアニメ、海外産アニメ、女児向けアニメなどを観て、変になってしまいました。プリティーリズムシリーズや現在放送中のホビーアニメを中心に、このキャラがかわいいとか、そのアニメが社会に伝えたい価値は何なのかまで、様々な情報を発信していきます。

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なんかウルトラマンが来たんだけど……

『劇場版ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』の感想です。未見の方はネタバレを含むので、画面を閉じてください。

 

 

 

 

個人的に注目したのは、以下の3点です。

1. 家族の絆
2. 人間の傲慢さ
3. ウルトラマンの客演

 

家族の絆

ウルトラマンXはユナイトの物語でした。Xioのメンバーは決して無能ではなく、悪い星人や怪獣を倒すために必死で戦いました。それから、ゴモラや先輩ウルトラ戦士、それから、家族との絆はXを語る上で欠かせないと思います。家族を失った(大空)大地、家族と離れ離れの橘副隊長……ウルトラ戦士*1にとって家族は大切なものでした。そんな中で出てきた少年は、ママが心配だからママの考古学フィールドワークについていく心配性なのか甘えん坊なのかわからない子です。でも、この子が、狙われたママ*2を助けるために、現場に向かうという流れは、非常に心にくるものがありました。「危ないから来ちゃダメ。おっちょこちょいなんだから」と言われていた子が、ティガの力を借りて、瓦礫を退かしてしまうのです。そして、ティガとなってXと共に戦う。親にとって子どもを失うことはたしかに辛いと思います。でも、子どもにとっても親を失うことは辛いのです。だから、「共に戦う」。そんなXの世界観が痛いほどに鮮明に描かれていました。

 

人間の傲慢さ

傲慢な人間の象徴として描かれていたのが、カルロス黒崎です。遺跡を破壊してまで神秘の秘宝を集める強欲な人間で、秘書を含めてたくさんの女性を引き連れています。しかし、ダサいと思うものはキッパリダサいと言われ、秘書にまで、番組の視聴率が低いことをダメ出しされます。そして、玉城が自分の手柄を横取りする気だと思い上がっている始末……崩壊していくビルから碧石を回収し、瓦礫の下敷きになっている玉城を放置しようとした時には、殺意すら覚えました。そんな黒崎も、神々しいウルトラ戦士の力を見て、心を入れ替えます。やはり大きなものを見ると、畏怖の念と感動を抑えきれないのでしょうか……って、心入れ替わってないんかい!っていう感じではありましたがね……

 

ウルトラマンの客演

ウルトラマンの客演には思うところがあります。実はこの作品、ウルトラマンがいなくても成立するんです。ウルトラマンが封印されていた碧石はあくまで、遺跡の要石でした。そして同時に封印されていて、復活した閻魔獣ザイゴーグ*3が碧石を破壊しようとしています。でも、ウルトラマンに縁(ゆかり)があるという描写は劇中で皆無です。

 

私の邪推としては、ウルトラマンティガがゲストの映画を作りたかったが、ティガだけでは興行収入が保証できないため、マンを出したということだと思います。ティガを復活させれば、それでよかったはずです。たしかにティガはファンにとって偉大なウルトラ戦士ですが、ファンではない人は「誰なんだそれ?」って思うと思います。

 

例えば、現役のプリキュアの映画でキュアピーチが客演するというのを想像してみてください。プリキュアのファンの方は、キュアピーチは偉大なプリキュアだと思うかもしれません。でも、プリキュアをよく知らない人、フレッシュプリキュアを観ていない人は、「誰だてめえ!」ってなりますよね?それと同じで、象徴的な初代を出さなければ、食いつきが悪くなるんです。要は、ウルトラマンの客演は大人の事情で決まったわけで、「きたぞわれらのウルトラマン」という副題も、ウルトラマンが出ますよというある種の宣伝なのです。でも、実態としては、他のゲストより多く戦うぐらいでした。玩具にも同じことが言えて、別に売り出すのはティガアーマーでよかったんです。でも、ティガだけでは心許ないので、ベータスパークアーマーに落ち着いてしまったんです。

 

ところで、尺不足だったのか、ウルトラマンXが肉体を得る描写がかなりおざなりになっていました。Xが肉体を失っているっていう設定自体すっかり忘れていましたし、Xの使命を一言で伝えられても、重みを感じませんでした。Xとはなんだったのかというのを、ファンの想像に任せるのか、製作側が情報をすべて提供するのか、どちらかにしてください。

 

じゃあ、結局劇場版ウルトラマンXはなんだったのか?

人間の醜さと美しさを見せる映画だったと思います。愛や名声や美を求めて人はどこまでも醜くなれる。でも、美しい愛や絆は人間に力をくれるし、その力で地球を救うことだってできる。だから、みんなとユナイトできないカルロス黒崎を反面教師にして、みんなで力を合わせて生きていこう。そういう話だったと思います。大空大地とXioの仲間達の物語はこれで終わりですが、ユナイトをただの合体で終わらせなかったXは高く評価したいと思います。

*1:便宜上、ウルトラマンの総称を「ウルトラ戦士」、初代ウルトラマンを「ウルトラマン」と書き分けます。

*2:厳密に言えば、狙われたのは、カルロス黒崎が遺跡から強奪した碧石。

*3:ウルトラマンXにはデマーガやホオリンガといった日本の伝承に描かれていたという設定の怪獣が存在する。