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ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

ホビーアニメ、海外産アニメ、女児向けアニメなどを観て、変になってしまいました。プリティーリズムシリーズや現在放送中のホビーアニメを中心に、このキャラがかわいいとか、そのアニメが社会に伝えたい価値は何なのかまで、様々な情報を発信していきます。

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キンプリの「プリズムの煌めき」とは何か?〜未来のみんなが一番になるために大切なこと〜

プリティーシリーズ-プリティーリズム プリティーシリーズ-KING OF PRISM by PrettyRhythm プリティーシリーズ

プリズムの煌めきはカオスじゃない!

先日メインブログに投稿した記事で一部の人を不快にさせてしまい、申し訳ありませんでした。しかし、これだけは認めてほしいということがあります。プリズムの煌めきを理解することは、キンプリ(KING OF PRISM by PrettyRhythm)の世界観を理解することにつながるということです。

キンプリ最大の懸念は、プリズムの煌めきが、キンプリやプリズムショーが帯びるカオスとして認識されてしまうことだと思います。まず、一条シンがプリズムショーと向き合うときの気持ちに注目してみましょう。

 

 

一条シン

シンは如月ルヰと出会うことでプリズムショーを知り、速水ヒロ率いるOver the Rainbow(オバレ)に憧れるようになります。初めてプリズムショーを観た後、自転車で土手を飛ぶところを(氷室)聖が目撃するわけですが、そのときのシンは、なんらかの幸福感に包まれていました。その後、オバレの3人に挨拶しているときも、シンはとても楽しそうに話していて、ヒロ達も聖が見抜いた才能を理解します。エーデルローズの練習場で跳んだ「シン無限ハグ」はエーデルローズのメンバーをメロメロにし、(神浜)コウジも畏れる程度でした。クライマックスでプリズムショーをした際は、オバレの解散を悲しむ観客を笑顔にします。そして、エーデルローズのメンバーがシンに抱きつき、物語は終わります。

 

それは狂気などではなく、どこまでも肯定的な営みでした。プリズムの煌めきは、人がプリズムショーに対して抱く肯定的な感情であり、そうした感情を持つプリズムスタァが醸し出すスタァ性なのです。

 

この記事では、プリズムの煌めきを語る上で重要な人物やエピソードの一部を紹介します。

 

 

 

相手に合わせることはプリズムの煌めきじゃない〜高峰みおんの気づき〜

プリティートップ*1の女子3人の中で頭一つ飛び抜けている(高峰)みおん。彼女は、(主人公・春音)あいらが憧れるカリスマモデルであり、今や大人気のプリズムスタァです。デュオ(ペア)大会が迫る中、自分の眼鏡に適うのは、あいらなのか、(天宮)りずむなのか、決めかねていました。そこで見つけた答えが、仲良しコンビのあいらとりずむを大会に出場させることです。仲良しの2人が醸し出す完璧なハーモニーで優勝は間違いなしだと思われました。ところが、彼女たちの前に、思いもよらぬライバルが現れます。関西のお笑いプリズムスタァ・せれのん(城之内セレナ・藤堂かのん)……2人はとても仲が悪く、バラバラです。3人はそんな奴らに負けるわけがないと意気投合し、結束を強めます。

 

同じ衣装を身につけ、互いに合わせ同調した演技を見せるあいらとりずむ……それは気持ち悪いほどの一体感であり、その一体感がプリズムショーの美を失わせていました。一方、せれのんは、それまでとは全く違う様相を見せます。全然違うはずの2人がステージ上で競り合って、素晴らしいハーモニーを生み出していたのです。この大会でプリティートップは敗北を喫します。そして、大会の賞品である重要なアイテムはせれのんの手に渡ります。

 

敗北の要因は大きく分けて2つあり、ひとつは、互いに合わせ、自分の個性や自分の可能性、自分の煌めきを押さえつけたことです。もうひとつは、ライバルに負けたくないという嫉妬に満ちた否定的な感情でした。この2つが相まって、プリティートップは敗北します。切磋琢磨しながら自分の可能性を高めていくことは重要で、相手を敵視するような否定的な感情によって勝ちに走ることはよいこととは言えません。プリパラでフレンドールがセレパラ歌劇団に敗北したのも同じ理由だと思います。

 

一番とは何か〜上葉みあのメタモルフォーゼ〜

上葉みあは仲間達との交流を通じて、一番とはなんたるかを悟りました。みあは*2、あいら達が初めて出場したプリズムクイーンカップを観客席で目撃した1人で、春音あいらを倒すためにあいら達MARs(Mion Aira Rizumuの略)のステージに乱入しました。みあはプリティートップスクールの所属ではなく、ただの厄介者です。もちろん、最初はあいらを倒すどころか、プリズムジャンプすらまともにできません。わがままで、なんでも一番じゃなきゃ気が済まなくて、本当に嫌な奴でした。

 

しかし、実は引っ込み思案なPrizmmy☆の3人やPURETTYの5人をぐいぐい引っ張っていて、第3話でデビューにこぎつけ、約1クールの生みの苦しみを経てPrizmmy☆のプリズムアクトを完成させます。彼女が滝川純(プリティートップ・マネージャー)に才能を見出され入学しなければ、おそらく8人が輝くことはなかったでしょう。みあにはもちろんスタァ性もありますが、自分の才能で周りを導いていきたいという気持ちが、本人の自覚なしに、あったのかもしれません。

 

さて、みあはシャッフルユニット編である第3クールの31話でCOSMOs(後述)としてあいらに挑み、勝利します。あいらのステージが使い回しだったので当たり前ですが、プリズムの煌めきは3人寄ればあいらを凌駕する程度になっていました*3。ただし、MARsに勝てるかといえば話は別で、この後一悶着あります。

 

そこらへんの話はすっ飛ばしますが、物語終盤、みあはラスボスに、問われます。他人を蹴落として、絶望させて、自分だけ一番になっていいのか、と。みあは、絶望ではなく希望の未来を信じ、自分が一番になって周りを導いていくということを結論にします。

 

ところで、みあが出すべき結論がもう一つあって、それは自分1人であいらを倒すことです。もちろん、人を倒すためにプリズムショーをすることはよくないこと。COSMOsとしてあいらを倒せたのも、夢美(後述)の夢を応援するために自分たちの夢を叶えたいという肯定的な想いがあったからでした。しかし、最後の戦いで、春音あいらを倒すことの本当の意味に気付かされたみあは、あいらに自分の正直な気持ちを打ち明けます。

 

 

春音あいらを倒したいのではなくて、春音あいらに「なりたかった」。

 

 

点数で順位が決まるプリズムショーの世界。でも、スタァ性に優劣はない。それぞれに良さがあり、自分の一番(最善)を目指すことが重要なのです。あの日、たしかにあいらは一番になりました。でも、それは最強だったからではなく、最善だったからです。みんなの想いを背負い、自分の中に眠った最高の技を決めたからです。彼女達が目指すのは、自分のベストを尽くすことであり、人々に最高の煌めきを見せることなのです。

 

夢美と本当の夢

夢美はディアマイフューチャーのゲストのお悩み相談回で登場するキャラクターです。通常、ゲストのお悩み相談というと、どうしても主題から遠ざかりがちですが、この子は違います。

承認欲求から「みんなの人気者になれる」プリズムスタァになろうとする夢美。そのために、みあ達に媚を売り、弟子入りを果たします。しかし、プリズムショーに対する肯定的な気持ちが微塵も感じられないことをあいらに指摘され、本当の夢がプリズムスタァではないことを見抜かれてしまいます。プリズムの煌めきはプリズムショーに打ち込む肯定的な気持ち。プリズムショーは他人に認めてほしいからやるものではありません。

 

「嘘っこの夢じゃん。」夢美に説教をするみあ。みあだって、ユニット曲の歌詞も書けていないし、あいらも倒せていない、夢を叶えられていないと指摘する夢美。怒ったみあは、歌詞を書き上げ、次のショーであいらを倒すことを宣言しました。その後、ひょんなことから天文学者という夢美の本当の夢を知ったみあ達は、夢美の真意に気づき、夢美のために徹夜で歌詞を書き上げます。そして、チェギョン・ソミン・みあはCOSMOsを結成し、お披露目ライブをします。「Cheer! Yeah!×2(ちゃえちゃえ)」は未来の夢に対する肯定的な気持ちを歌った歌です。周りに認めてもらうより、自分のやりたいことを見つけて自分を肯定していこうというメッセージの詰まった回でした。前述の通り、みあ達はあいらを倒します。夢に向かうみあ達の煌めきはあいらに勝(まさ)っていたのです。

 

心の架け橋を開放するということ〜涼野いとと蓮城寺べる

レインボーライブのマスコット*4・ペアともは、パートナーの気持ちが否定的になると消滅したり、力を出さなくなったりします。ペアともはプリズムライブ(楽器を出現させる技)に必要な存在で、自力で難度の高い連続ジャンプが出せないPrismStoneのプリズムスタァには必須の存在です*5

 

涼野いと

(涼野)いとが、(神浜)コウジから曲を奪うという(速水)ヒロの策略に利用された*6際、ペアとも・クルンはいとに心を開かなくなり、プリズムライブを発動しなくなります。コウジはいとがヒロに渡そうとした曲を奪い取ってしまい、いとはコウジへ否定的な感情を抱きました。いとがヒロの真意を理解し、コウジに対して心を開くと、クルンは復活します。そして、コウジに対する気持ちから新たなプリズムジャンプ「赤い糸、夏の恋」を生み出すのでした。プリズムライブは虹の架け橋ですから、心をつなぐことを拒否した人には、使えないのです。

 

蓮城寺べる

(蓮城寺べる率いる)エーデルローズSチームの他のメンバーがペアともを誕生させる中で、べるだけにはペアともが生まれませんでした。べるは他のメンバーやPrismStoneの彩瀬なるに厳しく当たり、心を開こうとしませんでした。大会で3連続ジャンプを跳ばなかった(森園)わかなを責め、自分より人気のある(小鳥遊)おとはを追い出しました。一流ショップであるディアクラウンでプリズムショーをすることが決まったべる(おとはやわかながペアともを生んだ次の回)は、熱を出しているのに、母親の期待に応えるため、ショーを決行します。

 

実は、べるがプリズムショーを続けているのも、母親の期待に応えるためでした。当然、そこには肯定的な気持ちがなく、完璧なプリズムダンスやプリズムジャンプといった技巧的な要素しかありません。否定的な気持ちでプリズムショーを続け、心を開かないべるにはペアともは生まれませんでした。

 

べるに転機が訪れるのは、大会のルールにプリズムライブが追加されてからです。母親はべるにプリズムライブを発動させることを強要し、お披露目会として要人のパーティーを設定します。当然、べるにはプリズムライブができず、大勢のVIPの前で恥をかくことになります。母親は大いに怒り、一番になれないのであればプリズムショーをする意味はないと、急遽べるにヴァイオリン留学*7を命じます。べるは完璧なショーができなかったこと、母親の期待を裏切ってしまったこと、観客の前で大恥を晒したこと、そうした複雑な思いにより、絶望します。

 

べるがペアともを生み出せたのは、ヒロ達がべるを引き止めに行ってからでした。おとはやわかなからの愛の存在に気付いたのです。それまでべるの手下や付属品だったおとは*8とわかな*9が、べるの友達として認められた瞬間でした。

 

ちなみに、要人のパーティーとは、代議士のお子さんの誕生パーティーであり、そのお子さんはみあにそっくりでした。ディアマイフューチャーから話を繋げるとすれば、周りを蹴落として自分だけ一番になるのは良くないという教訓はこの話にも通ずるところがあると思います。みあそっくりの少女が「一番」の象徴だとすれば、べるやべるの母が目指していた一番が間違っていたことははっきりするでしょう。

 


プリズムの煌めきは、スタァを肯定的な気持ちにさせ、人々にその気持ちを分け与えます。応援上映においても、自分だけ楽しければそれでいいとか、他人に自分がやりたいコールを無理やり、強制して言わせるということがなくなることを願っています。

 

*1:オーロラドリームとディアマイフューチャーの主人公が所属する芸能(兼スポーツ選手としてのプリズムスタァの)事務所。

*2:ディアマイフューチャーの日本側主役キャラ4人(みあ、れいな、かりん、あやみ)はプリズムクイーンカップを目撃していて、そこからプリズムスタァを志しました。ちなみに、この4人はプリパラのエンディングやタカラトミーの玩具・ステッピーのテーマを歌っているPrizmmy☆の当時のメンバー4人をモチーフにしています。

*3:ただし、ディアマイフューチャーの評価方式はファンコールなので、技巧よりもファンの心に訴える力が試されています。4年間プリズムショーを続けてきたあいらに対して、表現力で上回ったことは称えるべきポイントですが。

*4:プリズムスタァをサポートする生命体。あいら世代は動物のぬいぐるみの姿をしたベアチア、みあ世代はファッションアイテムに変身できるペアチャムでした。

*5:ペアともはセブンスコーデと呼ばれる伝説のコーデにも変身します

*6:ヒロの手口は、コウジを取り巻く女の子を辛い目に遭わせることで、コウジが曲を渡さざるをえない状況を作るというものです。この回も似たようなもので、ヒロがいとに作曲の仕事を頼むのですが、毛頭使う気はなかったようです。

*7:べるは英才教育を受けていたので、ヴァイオリンが弾ける

*8:おとははこれまで、べるを目標にしてきました。べるのスケジュールや体調の管理をしているのはおとはです。母親譲りの手際の良さでありながら、口は不器用なのが玉に瑕です。

*9:わかなは小学校で孤立していたべるにできた初めての友達で、父親が転勤族であるわかなにとっても長い付き合いのある初めての友達でした。しかし、母親の自己愛やエーデルローズという地獄の環境がべるを変えてしまったのです。