読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

ホビーアニメ、海外産アニメ、女児向けアニメなどを観て、変になってしまいました。プリティーリズムシリーズや現在放送中のホビーアニメを中心に、このキャラがかわいいとか、そのアニメが社会に伝えたい価値は何なのかまで、様々な情報を発信していきます。

スポンサーリンク




『リルリルフェアリル』第25話 ファンはどうあればよいのか?

リルリルフェアリル』第25話「スター☆星空ステージ」

第25話は、ウェザーフェアリルの「スター」(名前)と、スターのファンになったフラワーフェアリルの「さくら」の関係を描いた回だ。さくらは、スターのライブのリハーサルを目撃し、星座を作る魔法に挑戦するスターを応援した。もともと引っ込み思案だったさくらは、すっかりスターのファンになり、「ファンクラブ」と称してスターのことをみんなに広めた。さくらの応援のおかげで、スターは星座の魔法に成功し、躍進することができた。言い換えれば、さくらのおかげでスターは輝くことができたのだ。

 

にもかかわらず、今のスターには、「公式グッズ」を作る「応援団」がいる。応援団は何も知らずにファンクラブにグッズを渡す。自分の応援していた初期の頃のスターはもういないと悟ったさくらは、スターのライブ会場を去る。帰ってしまうさくらを引きとめようと、すみれ達は魔法を使って、スターにそのことを知らせた。スターは、桜の花の星座を作り、さくらがいたから今があるのだとみんなに話した。

 

今回は、アーティストや作品が古参ファンの手の届かないところに行ってしまう哀しみを描いた回だった。そこから色々考えたので、書き綴る。

 

自分の好きなあのアーティストが変わってしまったことへの嘆き

さくらは、自分の好きなスターが遠く、自分の手の届かないところへ行ってしまったことを嘆いた。私達は日々、様々な芸術作品に触れる。作品を分析する能力を持たない私達は、その作品を評価するために、どうしても他人の意見を聞いてしまう。新しい作品を勧められた時、私達はその作品を、勧めてくれた人の説明と同じような解釈で見てしまうのだ。そのため、説明する際の言葉選びや手法がまずいと、第一印象は、勧める側の意図と大きくかけ離れてしまう。そういった伝言ゲームが積み重なると、作品の解釈が変わり、あるいは伝えられなかった情報が抜け落ちていく。そのようなプロセスを経て、さくらが大好きだったスターのライブは大きく変わっていってしまった。さくらはスターの人気と引き換えに、大好きなスターを失ってしまったのだ。これを防止するために必要なのは、連鎖的に拡散していく伝言ではなく、誰もが入手可能な一次資料や作者に近いメディアだ。今回は、スターが直接、自分を支えてくれたのがさくらであることを言及してくれたため、さくらは救われた。 

どんなアーティストでも、時勢や自分の立場によって作風が変わってしまう。でも、昔を知り、今を知っているからこそ作品の解釈に深みが生まれるのではないだろうか?

 

解釈はひとつではない でも事実はひとつ

もちろん、古参ファンの解釈はこれだから、新参ファンもそれに合わせろというわけではない。でも、事実はひとつしかない。過去を無視して、今のキラキラしたアーティストや作品だけを直視するのは、過去の苦労や努力があって今があるという事実を捻じ曲げていると思う。今回のマーメイドフェアリルたちも先人達の苦労や努力を無視して、応援団を名乗って、先人であるさくらに「公式グッズ」を売りつけていた。気の弱いさくらが逃げ出してしまうのも当然だ。過去もよく知らないで大きい顔でいられる新参ファンがいるとすれば、古参ファンにとってこれほど悔しいことはないだろう。よく新参ファンが古参ファンから「にわか」と煽られる現象を目撃するが、それは昔からのファンではないからではなく、昔を知らずに多くを語ろうとするからだ。雑誌のインタビューや既に終わってしまったイベントでの発言など、新参ファンが手に入れることのできないものも多くあるのは確かだ。でも、大きな顔をしたいのであれば、できるだけの努力はすべきだと思う。

 

逆に、古参のファンも過去の栄光にとらわれてはいけない。今の作品を売れ線だと批判することは容易いが、その売れ線の作品がなければ、今のそのアーティストはどうなっているだろうか?おそらく、日の目を浴びずに、作品をリリースすることすらままならないだろう。そういうアーティストも、アルバムやカップリング曲では売れ線ではない曲を入れているはずだ。本当に応援したい気持ちがあるのであれば、今の努力を受け入れることも必要ではないだろうか?

 

ファンが作者に向ける愛の形

ファンがアーティストにただならぬ愛を向けることがある。それは時に、アーティストのあり方すら変えてしまう。例えば、そのアーティストが美形であっても、アイドルとして売り出していない限り、その人はアイドルではない。しかし、そのアーティストをアイドル視している人がいると、そのアーティストはまともに日常生活も、結婚もできなくなってしまう。そうなれば、そのアーティストの表現活動や表現力が制限されてしまうし、美貌だけで評価され、アーティスト本来の目的が失われてしまう。ファンがそのアーティストをどう愛するかを決めるのに重要なのは、そのアーティストの活動の趣旨である。イケメンだからと言ってすり寄ったら、ドル売りが先行し、あなたの大好きなそのアーティストが本当にやりたかったことはできなくなってしまうはずだ。このように、ファンの愛の向け方はアーティストのあり方を変えてしまうほど強力だ。


私もちょうど、『KING OF PRISM by PrettyRhythm』という作品を観て似たような問題意識を持っていたので、今日の回は心に響いた。近々キッズステーションで再放送があるはずなので、観られる環境がある人はぜひ見てほしい。