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ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

ホビーアニメ、海外産アニメ、女児向けアニメなどを観て、変になってしまいました。プリティーリズムシリーズや現在放送中のホビーアニメを中心に、このキャラがかわいいとか、そのアニメが社会に伝えたい価値は何なのかまで、様々な情報を発信していきます。

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アニメ『パズドラクロス』シリアスとギャグ、大人向けと子ども向けのバランスが面白さの鍵に

『パズドラクロス』第9話「ガイザーから来た男」

今回は、新キャラのタイガーの登場回だった。新しい街ガイザーに到着して早々、爆音を聞いたエースとチャロはその現場へと急行する。そこにはモンスターはおらず、火山の熱を使ってバーベキューをしたり、工芸品を作ったり、温泉に入ったりしている人がいた。タマゾーも温泉卵を作ろうとしていた。そこに明らかに面倒臭い暑苦しい男が現れたので、エースとチャロはスルーした。

 


ガーネットからバイトをしろと呼び出されたエース達は、「火の街に来たから色々見たい」「俺たちそんなことするためにここに来たんじゃない」と言ったものの*1、働かされた。エース達は、ガーネットが席を外している間に、ランスと比べてそこそこのガーネットの悪口を言っていた。そこにガーネットが帰ってきて、ガーネットはめちゃくちゃ怒った。イベントスタッフも、ランスの方が良かったと愚痴っていて、ガーネットはさすがに、龍喚士とアイドルのどちらかひとつを選ぶべきではないかと思ってしまった。その横で、エースとチャロはどちらが先に謝ろうかとこそこそ話していた。物思いに耽るひとときを邪魔されたガーネットは怒り、龍喚士試験に落ちたエースを咎めた。落ちこぼれと言われたエースが逆上し、口論はヒートアップしてしまった。


そこに、それをストーカーだと勘違いした未来のギルド龍喚士*2タイガーが現れた。エースとタイガーは腕相撲で対決するが(!?)、そこに茹で卵を持ったタマゾーが現れたので、休戦してタイガーの話を聞くことになる。握手会の警備のバイトのことを思い出したエース達は、どうやらガーネットの大ファンらしきタイガーとともに現場に急行した。しかし、ギルド龍喚士ランスさんが活躍したというニュースを見たガーネットはすでに会場を後にしていた。代わりにガーネットのライブ会場に行こうとしたエース達だったが、外ではモンスターが暴れていた。そこに、ライブを控えているはずのガーネットが駆けつけた。彼女は龍喚士との両立を諦め、アイドルを辞めようとしていたのだ。タイガーは、アイドルを辞めないよう、ガーネットを説得し始めた。


「好きだー!」


ガーネットは全てにおいて微妙かもしれない(意訳)。しかし、タイガーはガーネットの本当の輝きを知っている。タイガーがギルド龍喚士試験に手作りソウルアーマーを着て行ってみんなに笑われて帰ったとき、クッソダサい私服でステージに立つガーネットがいた。ガーネットには何もないけれど、好きだという気持ちで踊っていた。大切なのは、自分の「てっぺん」を目指すことなのだ。ファンの想いに気づいたガーネットは、モンスターをエース達に任せ、ステージに戻って行った。


次の瞬間、タイガーがクロスオンしたのは、ダンボールで作ったクッソダサい手作りソウルアーマーだった。一応タイガーの所有するモンスター「アグドラール」はそれなりに強いので、エースと2人で雑魚モンスターを倒すことができた。しかし、ボス級のモンスターには歯が立たず、ステージの方まで逃げられてしまった。絶体絶命かと思われたが、ガーネットはステージ上でDギアに手を伸ばし、モンスターをリリースした。素敵なソウルアーマーをクロスオンして、アイドル龍喚士として、歌って踊りながら、モンスターを倒したのだ。ジャーマネに次のハコも小さいと言われたガーネットは、アイドルも龍喚士も諦めないと、オファーを快諾したのだった。一方、ガーネットに告白したと指摘され、バツが悪いタイガーは温泉に入ろうとするが、温泉は冷たくなってしまっていた。次回、火の街ガイザーを守るため、エース達が立ち上がる。


今回で、パズドラクロスのパズルは完成した。初期話数では、シリアスな世界観とタマゾーやガーネットのキャラがちぐはぐだったが、今回、ギャグ方向にふっ切りつつイイ話をすることでバランスを取り戻した。

 

誰に向けた作品

 

対象層の扱い方が初期の話数に比べてうまくなっている。初期では、軍の内部事情やエースの父・キングに関する描写がすこぶるシリアスだった。その一方で、タマゾー(とデビ)だけがギャグ方向に走っていて、ちぐはぐになっていた。しかし、全体的にギャグや方向性の違うシリアスを増やすことで、ちぐはぐ感が緩和された。前回は、散々チャロが弱い自分を責めているというシリアスな話をやった挙句、友達と協力したからギルド龍喚士試験に不合格という強烈なオチに持ち込んだ。シリアスとギャグの落差から来るがっかり感をプラスしたことで、話が面白くなったのだ。


もちろん、すべて子ども向けにシフトしたわけではない。セクシーなお姉さんキャラは継続して登場しているし、女の子キャラのガーネットが活躍している。ガーネットに関しては、この枠の男児向けアニメには珍しく、キャラソンがきちんと存在している。そういう意味では大人向けでもある作品という利点を十分に活用しているものと考えられる。今回の話にも、自分の好きなことを全力でやろうという子ども向けのメッセージと、以前社会問題になった芸能人やアイドルのファンのあり方に切り込む大人向けの要素があった。最初から大人の視聴ありきでバラバラな要素をかき集めるのではなく、大人でも子どもでも楽しめるように要素を組み立てることが必要なのだろう。

 

龍喚士とはなんだったのか

龍喚士は街をモンスターから守ってくれる身近なヒーローだ。これまでの話数で、龍喚士が政府や軍から独立した存在であることが語られていて、民間の企画で公共のイベントに呼ばれていることもわかっている。ただし、龍喚士の側はかなりフリーダムで、ランスはトークショーをすっぽかすこともあるようだ。もちろん、ランスはモンスターの騒動やドロップインパクトに対して真面目に取り組んでいて、戦士としての評価は高い。今回もランスの活躍がニュースになっていて、ガーネットはランスのようにはなれないと諦めかけていた。でも、ガーネットは全ての人々から嫌われているわけでは決してない。ガーネットには、少なからずファンがいた。ファンはガーネットの「光り輝くもの」や、龍喚士とアイドルを両立するために努力する姿勢を評価している。しかも、ガーネットは、道に迷った人の道案内を優しさも兼ね備えている。ガーネットは身近なスターなのだ。並の龍喚士は、決して世界を救う英雄ではないのである。

 

人の生きる世界

今回の話で個人的に評価したいところは、ガイザーという街で生活している人を切り取ったことだ。ガイザーは火山の街で、火を使った活動が盛んになっている。火は生活になくてはならないもので、観光資源にもなっていた。今回はバーベキューをする人や窯を使って伝統工芸品を作る人が映し出されていた。エース達も温泉で茹でた卵を食べていて、火山のある生活に肌で触れていた。しかし、今回の最後で、温泉が水になっていた。アニメ『絶対防衛レヴィアタン』でも同様の回があったが、主(ぬし)であるモンスターの力が弱まったせいで、火山の力も弱まったのだろう。このような描写があることで、ガイザーという街が話の展開上設置された舞台ではなく、れっきとした街になるのだ。ここ最近で、この作品に対する期待が徐々に高まっており、次回も楽しみだ。

*1:エースとチャロの旅の目的は紛れもなく修行のはずで、観光ではない。警備のバイトの方が幾分か目的に近い。

*2:つまり、ギルド龍喚士試験に落ちた。