ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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『アイカツスターズ!』花園きらら ポップタイプの破壊者、暴君

掟破りで大人気に

アイカツシリーズには、4つのアイドルの属性がある。キュートタイプ、クールタイプ、セクシータイプ、ポップタイプだ。ポップだけ馴染みが薄いと思うが、個性的な可愛さと形容されることが多い。公式では「ビビッドカラーでカラフル、元気なタイプ」と説明されている*1。一応、ポップタイプに分類されるキャラクターはこれに当てはまる。


こうしたキャラクターは大人っぽくないため、子どもに人気が出ない場合が多い。しかし、そうでない者もいる。ポップタイプは不定期に変化球を出しており、それが子どもにウケる場合もあるのだ。それなりに売れるというわけではなくて、むしろ人気ランキングでトップになることもある。


そんなポップタイプに新たな常識破りが現れた。夢カワブランド「FuwaFuwa Dream」のミューズ・花園きららである。ポップタイプは、無難なものを出していれば確実に人気が出る他タイプとは違い、こうした掟破りを出して突発的な人気を出すことが得意だ。きららも掟破りなので、人気が出るかもしれない。

 

 

 

ポップな化け物・花園きらら

何が掟破りかというと、戦略的すぎることだ。まず、衣装がこれまでのポップタイプと全く違う。モチーフは夜になっていて、色の暴力がない。ポップタイプの代表的な色(オレンジ・緑色)がほとんど使われていない。むしろ、人気色のピンクと紫が入っていて、ポップタイプ特有のワチャワチャした感じがない。


その上、きらら本人はリアリストであり、芸能界を弱肉強食だと思っている。同じ学校の仲間であろうと蹴落そうという残忍な性格の持ち主だ。元気と残忍さの二面性があり、既存のポップタイプと完全に差別化されている恐ろしいキャラである。


彼女が考案したフワフワドリーム自体も、昼や太陽をイメージした王道のポップブランド(アイカツスターズでいうShiny Smile:シャイニースマイル)と違う道を歩むことで差異化ができている。(それでも、ポップタイプらしくリボンや星・月などのモチーフを散りばめている。) 早乙女あこを蹴落とす形で*2このブランドのデザイナー権を手に入れたのだが、本人は悪びれてもいない。端的にいえば、花園きららはポップタイプらしい自由人ではなく、業界の慣例を重視せずに戦略で勝ち上がっていく人間だ。


彼女に人気が出るかについては、これまでの慣例に照らし合わせなければならないというのが皮肉なところだ。なので、ここからはこれまでの人気キャラの鉄則について言及し、それを踏まえてきららが今後どうなるかについて考えたい。

 

大人っぽいキャラは人気

年齢

大人っぽいキャラは人気だ。でも、大人っぽさと一口に言っても色々ある。単純に年齢が高かったり、髪が長くて美しかったり、ませていたりする。「アイカツ8」と呼ばれる人気投票企画では、こうした要素が人気に影響を与えていることが手に取るようにわかる。


最年長であるキャラクター2人が出番が少なくても上位にランクインしていることから、根強い人気がうかがえるのだ。大人のファンが「高校生にしてはちょっとおばさん臭いかな?」と思うキャラクターの方が、実は子どもには人気だったりする。

 

髪の長さ・巻き加減

髪が長かったり、巻いていたりすると人気が出る。2014年では上位8人中7人の髪が長く、8人中2人が髪を巻いている。2015年では8人中8人の髪が長く、8人中3人が髪を巻いている。少なくともショートヘアでは人気が出にくいことがわかる。しかし、今年、『キラキラプリキュアアラモード』に剣城あきらという異端児が生まれてしまったので、今後どうなるかはわからない。


髪を巻くことに関しては、製作側も味を占めたようで、『アイカツスターズ!』のメインキャラクターにも髪を巻いていたり、編んでいたり、ウェーブさせたりする人がたくさんいる。「アイカツスターズ!」データカードダス筐体の人気投票はまだ行われていないので、今後に注目だ。

 

ませ加減

アイカツを観ている子どもは背伸びをしたい年頃なので、子どもっぽいキャラや優等生よりも、ませているキャラに人気が集まりやすい。どんなに大人らしいこと(大人から見て大人っぽいと分類される行動)をしていても、うるさい場合は心に引っかからないようだ。


具体的にどうませていればよいかといえば、周りに反抗したり、配慮をしない斜に構えた態度をとったりしていればよい。「自分が可愛い」系のキャラも人気だ。あとは、恋愛なんかに手を出していれば、大きなお友達の人気は下がるが、子どもの人気は高くなる。もちろん、優しいお姉さん系が上位に入ることもあるので、ませた性格が絶対とまではいえない。

 

女性らしさ

上記の条件を果たしていても、女性らしさに欠けているキャラは人気が出づらい。例えば、「〜しな(命令)」とか「〜だぞ」と言ってしまうようなキャラは、劇中でどんなに推されていても、人気は出ないだろう。その口調は男の子っぽいと判断されてしまうようだ。父権的な厳しさ・恐ろしさのあるキャラも同様である。


ショートカットの女性にある種のフェチズムを覚える人もいるかもしれないが、前述の通り、ショートカットは基本的に不人気である。女性らしい・女の子らしいショートヘアーにしても、男の子っぽいイメージが強いようで、人気はあまり出ない。

 

新しいキャラは人気(登場順)

子どもは飽きっぽい。逆にいえば、新しいと人気が出る。2回やったアイカツ8人気投票では、いずれも直近に登場したキャラクターが上位に入賞している。ただし、人気順は登場順というわけではなく、登場後しばらくしても支持を保てているかが人気の鍵になる。

 

人気色を使ったキャラは人気

ピンク・紫・オレンジ(≒茶髪)・金(画面上は黄色)あたりの髪色は、人気が出やすい。グラデーションがかかった謎ヘアーやメッシュも効果的だ。『アイカツスターズ!』では、髪がメッシュどころかツートンカラーになっている場合もある。注意すべき点としては、オレンジと金は髪色として人気なだけであって、それ自体が人気というわけではない。それに対して可愛い服を添えないと、可愛さは発揮できないだろう。

 

参考:

www.aikatsu.com

 

www.aikatsu.com

 

きららの人気は?

以上の要素からきららについて考えると、そこそこ人気が出そうな感じがする。中学2年生という部分は主人公と同じであり、有利には働かない。髪に関しては、ストレートなロングヘアーではないが、ピンク色が入っているし、触覚にウェーブがかかっている。かなりませたキャラであるが、「メェー」というのがうるさいと受け取られる可能性はある。だが、言動において、男性らしさは見受けられなかった。総合的に判断すると、子どもにウケる要素は十分ありそうだ。


ひとつ大きな問題があるとすれば、最初に星のツバサを出してしまったので、後が続かないことだ。星のツバサは惑星(+恒星・衛星?)に限られているので、新しいものを手に入れるとは考えにくい。新しいものが出ないままだと、よほどの支持がない限り、人気の維持は難しいだろう。


救いとしては、序盤に彼女のイデオロギーを示したことで、終盤までに考えが変わること、成長することが示唆されていることが挙げられる。どうやら大会編があるようなので、再び脚光を浴びることがあるかもしれない。ただし、まだ星のツバサが出ていないキャラクターの方が多い。惑星もデータカードダスで判明しているだけでも残り4個になっている(冥王星が入っている)。ここに地球や太陽や月が入るのであれば、きららに新しいプレミアムドレスが与えられることは難しいと言わざるをえない。

 

人気投票はあるのか?

DMM VR THEATERで行われた「アイカツスターズ!イリュージョンShow Time」では人気投票が行われていた。しかし、ランキング開示枠が少ない上、「誰が活躍したと思うか」という縛りまでついていた。純粋なキャラ人気を測るには、データカードダスの人気投票が不可欠である。『アイカツスターズ!』のキャラは無印の反省を活かしたキャラデザインになっているので、かなりの混戦になりそうだ。果たしてその弱肉強食のランキングの中で花園きららは生き残れるのだろうか?

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