ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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今からでも『アイカツスターズ!』を観てほしい 星のツバサ編の中盤に寄せて

あくまでハード路線で行く

「アイカツシリーズ」5周年を記念して、『アイカツ!』とコラボしたことが話題になっている『アイカツスターズ!』。 2年目も折り返し地点に来ているが、見始めるのに遅すぎるということはない。


現在放送中の『アイカツスターズ!』星のツバサ編は、選ばれし者だけに与えられる伝説のアイテムをめぐる物語だ。死者が出るような内容ではないが、少なくとも、販促の都合で選ばれし者がじゃぶじゃぶ出てくるような展開ではない。アイドルたちは選ばれるために奮闘している。

 

あらすじ

「アイカツシステム」に認められた者だけが使うことを許される星のツバサ。これまで6人が星のツバサを手にしてきたが、主人公の虹野ゆめは未だその力を手にできていない。残る枠は3つ。星のツバサを手にするためには、ブランドの「ミューズ」が良質の「プレミアムドレス」をまとい、至高の輝きを見せなければならない。果たして、ゆめはアイカツシステムを認めさせることができるのか?


というのが、今の状況だ。とはいえ、今から70話を一気に観るのはさすがにきつい。そこで、アイカツスターズが今どうなっているのかをまとめた。

 

 

 

2つの学校の闘い

2つの学校「四ツ星学園」と「ヴィーナスアーク」は、理念を異にする。しかし、星のツバサを手に入れたいという利害が一致し、ヴィーナスアークが四ツ星学園の生徒を「留学」扱いで受け入れることとなる。


S4と呼ばれるトップアイドルが生徒を導く四ツ星学園と、オーナーのエルザ・フォルテが生徒を支配するヴィーナスアーク。似ているようで異なる2つの学校の生徒たちは、星のツバサを手にして「アイカツランキング」の上位に入るため、日々切磋琢磨(せっさたくま)する。

 

成長した四ツ星と未熟なヴィーナスアーク

序盤では、ヴィーナスアークの優れたレッスンやエルザの強権的な政治など、ヴィーナスアークの強さを示した。しかし、中盤になるにつれて、一部の生徒が萎縮している現状が明らかになっていく。そんな彼女たちを四ツ星の留学生が導いていった。結果として、これまで四ツ星学園からは、4人が星のツバサを手にすることができた。


このように、主人公がライバル(組織)を変えていくというのは、バトル物でも定番の展開だ。あくまで予想だが、今後、アイカツそのものを否定するような第三勢力も出てくるのではないだろうか?

 

自分自身を高めること

想いを込めたプレミアムドレス

一方で、星のツバサを手にするためには、自分自身を導く必要もある(自分自身との闘い)。ドレスづくりやライバルとの関係を通じて、自分を高めていく様子が描かれているのも、星のツバサ編の大きな特徴だ。


まず、星のツバサ編では、デザイナーや被服のプロではないアイドルが、自分でドレスをデザインしなければならない。しかも、星のツバサを得るためには、良質のプレミアムドレスが必要である。ゆめは、頑張って作ったプレミアムドレスで星のツバサが生やせなかったが、このまま選ばれずに終わってしまうのだろうか?


ちなみに、これまで星のツバサを手に入れたアイドルは、自分の想いを的確にデザインに反映させていた。実は、この作品では初出のドレスについて解説を入れることが多い。星のツバサ編では、ドレスを作る過程を描いて、ドレスに込めた想いを明らかにする回もある。その点、どのような柄でどのような構造かに言及する他作品と差別化ができていると思う。

 

高め合う競争相手(ライバル)

次に、ライバルとの関係についてだが、これは拳をぶつけ合う仲のことではない。女児向けアニメでは、仲間同士の戦闘ははばかられる。そうではなくて、アイカツスターズでは、自分の(歌・ダンス・演技などの)質の向上に貢献する同業者の競争相手をライバルと呼んでいる。方向性や考え方が違っても当然だし、必ずしも相手の勝利によって不利益を被るわけではない。


ヴィーナスアークのカリスマが萎縮してしまうのは、高め合う仲間や目指す対象がいないからだ。意欲を失ったプレイヤーが市場から消えていくのは、アイドルも同じなのだろう。上に書いたヴィーナスアークの生徒を四ツ星の生徒が導いていくというのは、ライバルになるということでもあるのかもしれない。

 

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本当に「アイカツ!」に歩み寄ったのか?

「アイカツシリーズ5周年」と称して「データカードダス アイカツスターズ!」筐体やアニメ本編に『アイカツ!』のキャラクターが出てきたことから、「路線変更したのではないか?」という疑義が上がってくるのも無理はない。だが、アニメ本編の路線変更にはつながっていないように感じる。


まず、筐体にアイカツキャラが本格登場した後も、ゆめのドレスはできないまま。この悩みはコラボ回でも打ち明けていた。次に、ギャグ回こそ挟んだが、基本的にヴィーナスアークのやり方は変わっていない。そして、71話ではついに、四ツ星学園からヴィーナスアークへ転校していた七倉小春との別れの時がやってくる(一度は本当に別れている!)。


アイカツスターズの世界観を、急に「誰でも星のツバサを手に入れることができる優しい世界」にすることは難しいし、今更アイドルとトップデザイナーとの関係を描いていた無印時代に戻すことはできない。星のツバサを手に入れられるのは9人と明言されているし、「今はスポットライトが当たらなくても、いずれ輝くことができる」理論は通用しないだろう。


アイカツスターズはアイカツスターズであるから、アイカツ無印と同じものにはなってほしくないし、「This is 個性」というものをこれからも見せ続けてほしい。

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