ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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『バトルスピリッツダブルドライブ』ついに十二神皇が敵の手に!注目すべきバトスピの魅力とは?

しのぎを削る魂と魂!交錯する思惑と熱いバトル

『バトルスピリッツ ダブルドライブ』第12話「ガイオーの壁!」では、敵陣営・暗黒バトラーのイヌイ将軍が、ついに亥の「十二神皇」を手にしてしまった。イヌイ将軍は敵首領のタツミを献身的に補佐するいわゆる「いい人」ではあるが、敵が主人公と同等の力を手にしてしまうというのは、大変なピンチである。しかも、カード自体は後述する正式な方法で手に入れたので、非の打ち所がない。

 

そもそもバトルスピリッツは、「正義」と「悪」が同等の立場になることが約束された作品である。敵もいつかは必ず主人公と同等の力を持つカードを手に入れ、主人公の前に立ちはだかる。主人公は新たな力を手に入れるなどして、それに対抗する。敵陣営にいる人が実は正義であったり、主人公と敵の目的が同じであったりもする。敵に対抗できる新しいカードが出てきたからといって、古いカードを蔑ろにすることなどしない。バトスピは、人と人、スピリットとスピリットがぶつかり合い、互いを高め合う物語である。

 

この記事では、ソードアイズ以降しか観ていない筆者がバトスピの魅力について考える。 

 

様々なバトスピがある

バトスピは様々なキャラクターが様々な相手と様々なカードゲームをするアニメである。バトスピの世界には、娯楽としてのバトスピ、競技としてのバトスピ、個人間の紛争解決のためのバトスピ、世界の存亡を賭けたバトスピ、試練としてのバトスピ……様々なバトスピがあるのだ。基本的に作品ごとにバトルのテーマが決まっているわけではなく、回によって奇想天外、というのも大きな特徴かもしれない。前作の『バトルスピリッツ烈火魂(バーニングソウル)』では、陣取り合戦という作劇の都合上、対戦相手や目的が限られていた。だが、冒険要素が強いシリーズになると、新たなカードを手に入れるための試練があったり、その回のゲストプレイヤーと戦ったりもする。

 

ダブルドライブでは、ソウルコアの力が溢れるソウルスポットと呼ばれる場所があり、そこに「十二神皇」や「異魔神ブレイヴ」などの強いカードが集まるという設定がある*1。ソウルスポット内で試練として変則のバトルがあり、勝利するとそこに眠る最強カードが手に入るのだ。もちろん、ソウルスポットを探すだけでなく、旅の途中で盗賊や悪徳商人などに遭遇して、彼らを懲らしめることもある。それだけでなく、村の子どもがバトスピで遊んでいる描写もある。様々な次元で生活に根付いているバトスピを体感できるのが、バトスピアニメの特徴なのだ。

 

魂(スピリッツ)のぶつかり合い

同じ高みを目指しているように見えて、キャラクターそれぞれが違う方向を向いているというのがバトルスピリッツというアニメの特徴だ。『バトルスピリッツ ソードアイズ』は、光と闇の「ソードブレイヴ」計12本の所有者と12の「ソードアイズ」を巡る物語である。庶民の子どもが中心となった光の陣営と王率いる闇の陣営に分かれ、それぞれの立場から平和を目指していく。この作品では、光陣営VS闇陣営の戦いだけでなく、光同士・闇同士でもバトルが繰り広げられる。それは裏切りや洗脳であったり、些細な喧嘩だったりする。

 

烈火魂では、天下を取るための陣取りゲームがバトスピによって行われ、理想の異なるS級バトラー*2達が互いの想いをぶつけ合った。中には、宝緑院兼続と群青早雲のように袂を分かった相手同士のバトルもあった。理想に向かって互いに高め合うという点では、バトルスピリッツも同じサンライズ(バンダイナムコピクチャーズ)の『アイカツ!』に通ずるところもあるかもしれない。

 

強いカードが複数使える

バトスピは古いカードを大切にするアニメである。他のカードアニメでは、販促のため、主人公が前に使っていたカードが新しい切り札に取って代わられて、出てこなくなるケースもある。『フューチャーカードバディファイトDDD』では、プレイヤーの相棒のモンスター(カード)が生物としての実体を持って現実世界で暮らすという世界観のため、退場した元相棒「ドラムバンカー・ドラゴン」が全く使われなくなった。だが、1年もののバトルスピリッツでは、主人公がそうした古い切り札を当たり前のように使うし、敵キャラクターも旧作で登場したカードを多用する*3

 

ソードアイズでは、2つの「ソードブレイヴ」に選ばれた主人公が2種類の赤デッキを使い、最終的に2つを混ぜて新しいデッキを作った。オンデマンドで新しい魔法・罠カードを作る遊戯王と違い、バトスピでは、古いネクサスやマジックを使うことも多くある。『バトルスピリッツ烈火魂』で脅威のカードとして描写されたマジック「絶甲氷盾」は『バトルスピリッツ覇王』のカードである。バトルがCGで描かれるバトスピにおいて、こうした使い回しは単なる効率化ではない。1年しか描かれない物語に刻まれた魂を受け継いでいるのだ。

 

カードゲームはルールを理解しなくても平気

上に示したような魂のぶつかり合いは他のカードアニメにも通じるところがある。一方で、バトスピならではというものも多いと思う。カードアニメはルールが分からないから見られないというものではなくて、物語を楽しんでいくうちに、カードのルールもわかっていくというものだと筆者は思っている。バトスピの場合は、現在は1年ごとで世界観を区切っているので、新規参入しやすいはずだ。ぜひ、あなたの周りの人にもゲートオープン界放してほしい。

 

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*1:各地にカードが眠っているというのは、バトスピではよくある設定のようだ。

*2:主役級のバトラー。苗字に使用するデッキの色、名前にモチーフとなった戦国武将の名前が入っている。

*3:ただし、例外もある。『最強銀河 究極ゼロ ~バトルスピリッツ~』では、メインキャラの相棒にあたるドラゴンのモンスターが進化するという設定で、進化後は旧カードは登場しなかった。

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