ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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『アベンジャーズ・アッセンブル』

『MARVELアベンジャーズ・アッセンブル』シーズン2 第1話「プロジェクト・アーセナル」

今回は、危険なパワーストーンの力を吸収するために、トニー・スタークの父が作ったシステムであるアーセナルを使うという話だった。そもそも、アベンジャーズ・アッセンブルは、同じくアベンジャーズを題材にした『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』と世界観を共有していない。今回登場したヒーローとヴィランの多くはディスク・ウォーズにも出演しているが、設定や性格が異なる者もいた。正直なところ、前回ボス級だったのに、あんなに弱々しい格好で現れたレッドスカルには驚きである。それはともかくとして、ディスク・ウォーズと比べて、社会問題に大きくアプローチしているのが気になった。この記事では、そうしたポイントを軽く整理していきたいと思う。

 

 

アイアンマンと親の愛情

今作では、アイアンマンは他のメンバーよりも大人らしく描かれているようだが、一方で、子ども時代に父とはあまり触れ合っていなかったらしいこともわかった。今回、アイアンマンの出撃が必要ないような比較的平和な日常を送っていたアベンジャーズの前に、新たな敵が現れた。タイタン人・サノスに追われていたレッドスカルは、強力なパワーストーンを持っていて、サノスはそれを狙っていた。


パワーストーンを保護する方法として、アベンジャーズが思いついたのが、トニーの父が作ったアーセナルであった。父の研究は偉大だが、トニーは彼を素晴らしい父親とは思っていなかった。アメリカ人にもこうしたケースは多いと思うが、日本人も同じ問題を抱えている。共感したという人もいるのではないだろうか?

 

このように、キャリアを優先させた結果、子どもとのスキンシップが少なくなるというのは普遍的な問題だ。それに対するアンサーとしてトニーの父が考えたのは、アーセナルにトニーの遊び相手になる機能をつけることだった。実は息子のことを考えていたのだ。今更遅すぎるかもしれないが*1、子ども時代に失ったものを取り戻せるのかというところが今後の焦点になるのだろう。

 

核物質の取り扱い

今回の重要なアイテムであるパワーストーンは、人に強大なパワーを与えるが、キャプテン・アメリカは力を制御できずに苦しんだ。言わずもがな、パワーストーンは核物質をオブラートに包んだものである。核物質は生身の人間には危険すぎるというわけだ。

 

ロシア語で「失われた森」を意味する地域にアーセナルがあることを知り、そこに乗り込んだアイアンマンたちだったが、アーセナルが眠るというリアクターは敵襲のせいで、爆発寸前である。そこにハルクが突っ込み、アーセナルにパワーストーンを嵌め込むことで爆発を防いだ。ガンマ線の力で超人になったハルクが生身で突っ込むというのが最高の皮肉になっていて、日本で放送できたことが奇跡だと思う。

 

人工知能とアーセナル

アーセナルはあらゆる力を吸収できる人工知能付きのロボットである。今のところトニー・スタークのみに従うようになっていて、前述の通り、父親の不在を補うためのロボットでもあった。『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』を見てしまっているので想像はついているが、アーセナルはきっと暴走して、アベンジャーズの、そして、地球の敵になるだろう。学びすぎたAIの暴走はSFでは定番だと思うので、アベンジャーズ・アッセンブルがどのようなアプローチを取るのか期待したい。

 


アベンジャーズ・アッセンブルは、『アルティメット・スパイダーマン』のような底抜けに明るく見える暗い話とは少々違うようだ。おそらくシーズン2のみの半年の放送になるので、暖かく見守っていきたい。

*1:というか、そんなロボットをなぜこんなに危険な場所に隠したのだ?

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