Bパート「大きくなりたい!」
TOKYO MXで『パワーパフガールズ』第1話のBパートを拝見しました。『パワーパフガールズ』は有名なシリーズですが、あまり真面目に観たことがありませんでした。よく狂ったシリーズだと言われる今作ですが、よくよく見ると真面目な話だということがわかりました。気づくのが遅く、Aパートは見逃してしまいましたが、無料配信しているようなので後で観ます。
ペットが巨大化し、幼稚園が破壊されたため、パワーパフガールズは幼稚園に通えなくなった。大きな子どもがいる学校に通うことになったガールズは、みんなから赤ちゃん扱いされてしまう。ガールズは博士にお願いして、大きくなる薬を作ってもらうのだが、言いつけを破って飲みすぎてしまった。ガールズはなんと、おばあちゃんになってしまい、元に戻す薬ができるまでおばあちゃんのまま! おばあちゃんになったガールズは、子どもに飴をあげたり、編み物をしたり、昔の武勇伝を語ったりして大人気に。ところが、帰り道にモジョが現れ、まともに動けないガールズは大ピンチ。でも、ガールズは知恵を絞って、飴や編み物で総攻撃。モジョの企みを止め、世界を救うことができたのだった。
この話の教訓は主に3つです。どんなに病気を治したくても薬は飲みすぎてはいけないということ、子どもはゆっくり大きくなるということ、おじいさん・おばあさんは知恵を持っているということです。
薬の飲みすぎは良くない
薬を飲みすぎると副作用が出るということは、博士も言っていました。でも、まさか薬をたくさん飲む子どもがいるとは思えません。しかし、病気を治すのには時間がかかるので、安静にしていなければいけないですよね? 病気のときは安静にしていないと症状が悪化しますし、命さえ落とす危険があります。言い換えれば、病気のときはお外で遊んだり、幼稚園に行ったりすることはできないわけです。お子さんには、お医者さんやお家の方の話をしっかり聞いて、病気をしっかり治してほしいですね。
子どもはゆっくり大きくなる
子どもはゆっくり大きくなります。まだ骨も頑丈でないし、思考も責任能力も未熟です。でも、同時に大きくなるというのは、老いることであり、傲慢になることであり、醜くなることでもあります。このように、大きくなることは必ずしもよいこととは限らないのです。
だからこそ、子どもたちはそれこそおじいさんやおばあさん、あるいは身近なよい大人の人に知恵を教わりながら、よりよく成長していかなければならないのです。ただし、自分より身体が大きくても生意気な大人はたくさんいますから、大きくなって相手を見返そうと思うのは間違いです。それが今回の教訓です。(結局、お年寄りと触れ合った後の子どもたちは純粋で素直でしたけどね。)
おじいさん・おばあさんは知恵を持っている
高齢者は豊かな経験や知恵があるというのは、大事な教訓です。この話を見たときは、儒学に基づく東洋的な思想だと思いました。それを西洋のパワーパフガールズがやるということは、西洋でも重要性は同じということでしょう。さて、今回、入れ歯や体力の衰えなど、年寄りの醜い部分を見せた一方で、歴史の授業で正しい歴史について話したり、編み物をしたりと優れた部分も見せていました。飴は優しさ、編み物は暖かさ、歴史や武勇伝は知恵やたくましさでしょうか? 高齢者にはたしかに醜い部分もあるかもしれませんが、学ぶべきこともたくさんあるのです。
このように、パワーパフガールズは色々大切なことを伝えていました。ハムスターが巨大化する時点で狂っているように見えましたが、伝えたい内容自体は割とまともでした。それがカートゥーンの魅力なのかもしれません。