夢を形にする仕事
「夢を形にするお仕事です。」
そう言うと聞こえはいいが、デザインというのは生易しい世界ではない。様々な知識を駆使し、豊かな表現力で作品を作らなければならない。それだけでなく、取引相手から要望を聞き出し、形にしなければならない。夢を形にする仕事は簡単なことではないのだ。
と、ここまでアニメとは関係ない話をしてしまったが、今回扱うのは『リルリルフェアリル〜妖精のドア〜』第44話のAパートだ。このエピソードでは、ウェザーフェアリルのオーロラがオリジナルのインテリアデザインをするために苦悩する。
Aパート「オーロラ、夢のカーテン」
ウェザーフェアリルのオーロラはカーテンのデザイナーをやっている。フェアリルたちからは新しいカーテンの発注で引っ張りだこだ。しかし、オーロラは本当は自分の好きなようにデザインをしたかった。部屋に合わせてカーテンを作るのではなく、自分の作ったカーテンに合わせて部屋を作りたいのだ。でも、いざ好きに作らせてほしいと言っても上手くいかない。親友のおゆきやフェアリルたちの助けを借りて、オーロラはようやく自分だけのカーテンを作ることができた。
デザイナーという仕事
この回で扱っていたのは、デザイナーという仕事の本質だ。一見すると、デザイナーは絵を描くだけの簡単な仕事に思える。だが、実際には取引相手の要望を聞き出し、的確に表現するという難しい仕事だ。好きな絵だけを描いていればいいわけではなく、他人の想いを形にする必要がある。そのためには、相手の言葉の裏にある想いを汲み取って形にしなければならない。最近では、絵師の報酬の交渉も問題になっている。
もちろん、オーロラたちが表現していたような豊かな感性やデザインに関する背景知識も必要だ。ただ、それだけでは要望にあった作品は作れない。このように、デザイナーはコミュニケーション能力(コミュ力)が必要な職業なのだ。
友達は大切
このエピソードのもうひとつの視点は、何か大きなことをする際には仲間の協力が必要だという話だ。オーロラが一歩踏み出せたのはおゆきのおかげだし、みんなに話を聞かなければ自分らしい作品は作れなかった。たしかに、みんなに期待をかけられ、プレッシャーを感じるという場面もあったが、仲間にしてしまえば心強いということも同時に表現されていた。他の話数でもそうだったが、どんなに才能のある人がいても、その人の独壇場にはならないのだ。
追伸
ジャスミンとホッパーコーチに関してはノータッチでお願いします。バーニング!