ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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【公式ネタバレ】情報解禁の考え方について

公式なのに「ネタバレ」

昨日は6月1日(いっぴ)であることに加え、東京おもちゃショーという商談会が開かれたこともあり、子ども向け作品などの情報解禁が相次いだ。新情報にワクワクするファンもいるわけだが、それをよく思わない人もいるらしい。つまり、作品をまっさらな気持ちで見たい人は、公式から提供されたあらゆる情報を拒絶するのだ。このように、友人伝いではなく、製作陣から作品の情報が提供されることは公式ネタバレと呼ばれている。

 

 

このブログのスタンス

私のブログでは、情報解禁前と思しき情報は載せないようにしている。例えば、昨日開かれたような展示会には、メディアに載せてほしいとメーカーが望んでいる商材や情報もある。その場合、公式の許諾があるわけであり、それをネットに載せるのは何の問題もなく、ユーザーが拡散することには何の卑しさもない。しかし、撮影禁止・カタログの転載禁止など、許諾のない情報が勝手にネットに上がっている場合、それはブログとしては扱えない。たとえ世のため人のためになる情報であっても、それは企業の大事な秘密である。


同様に、まだ一般に流通していない雑誌などが掲載したと思しき情報もこのブログでは扱わない。情報が載っているとは言え、公開されているとは言えないからだ。つまり、判断基準は一般に流通している情報かどうかである。基本的に解禁前の情報は個人からのリークになるため、個別のネットユーザーから出ていると思しき情報は信じない。

 

 

公式ネタバレの何がいけないのか

公式ネタバレは明らかに違法性がないものであり、ユーザーからブロックをされたり拡散を阻止されたりする筋合いはない。そんなことをしてしまえば、ユーザーが商品の情報を知ってくれないので、売り上げに悪影響である。売り上げを犠牲にしてワクワクを手に入れることは、商売であるアニメやドラマを否定することになりかねない。ワクワクを優先させたいのであれば、無償で奉仕される同人アニメでも観ているのがよい。

 

情報への需要の高まり

公式が情報解禁を早くして、増やしているのではないかという指摘はもっともだ。インターネットのおかげで情報の流通スピードは以前より格段に高くなっているため、雑誌やテレビで情報を出すよりも、ネットに記事を出した方が効率がよくなっている*1。だが、その情報を欲しがっているのは、他でもない消費者だ。


消費者はより早く、より良質の情報を出してほしい。だから、以前はゲスト出演の情報が放送にて解禁されていたのが、今は放送前のカット先行公開と同時に提供されるようになっている。あるいは、玩具の商談会と同時にキャラクターの情報が解禁になっている。

 

不本意な情報漏えい

資料の流出・意図せぬ情報解析

このように情報解禁が活発化している背景にあるのは、意図しない情報の流出と拡散であろう。消費者への情報解禁が遅れると、商談用の資料が流出したり、あまり良いと思われない方法で消費者が情報を引き出したりするようになる。そうしたよからぬ情報が流通するよりは、公式から情報を出していく方が健全である。


公式がこうなるのも無理はない。以前は情報を知りたい一部の人がリーク情報を手に入れていたのだが、今はそれがSNSで拡散されてしまう。その情報の性質をよく理解していない人は、公式情報と勘違いするかもしれない。その上、公式の戦略とは違うタイミングで情報が広まってしまうので、売り上げや宣伝コストに影響する場合がある。

 

勝手な予想の拡散

もうひとつ厄介なのは、勝手な予想の広まりである。


「この声優あたりが出演しそうだ」
「この俳優のスケジュールが怪しい」
「この写真の背景、もしかして◯◯スタジオの楽屋かも」


こうした予想があるとネットは盛り上がるが、番組の作り手や出演者、あるいは噂の対象にされた人は困る。中には、勝手な予想がまことしやかに拡散されてしまっているケースも見受けられた。出演者(または誤った出演者)は情報解禁前に出演おめでとうとメッセージを送られてしまうかもしれない。

 

公式以外の情報の拡散

ネタバレに関する議論においては、情報が公式以外からも出される場合があることに留意する必要がある。明らかに違法性のない「情報流出」の中に商標登録がある。玩具を商品として売る以上、正式発表以前に商標登録がなされる必要がある。結果として、政府公認の「情報流出」が発生する。これはやましいことではない。安全に商品を売るためには避けては通れないことで、仕方のないことだ。


公式の不手際で情報が流れてしまう場合もある。写真サイトの設定ミスから情報が流出したというケースもあった。その他にも、通販サイトに先に情報が載ってしまったなど、公式がやらかして情報が全世界に公開されてしまったことが何回かある。これらは正式な情報解禁ではないが、世間に広まってしまった以上、情報が世に出ていると捉えざるを得ないだろう。

 

穏健な情報解禁の仕方

こうした背景もあり、公式で情報が出るのが早くなっている。でも、消費者からの反発もあるようなので、どうバラしたらよいのかを考えたい。

 

視聴者の想像力を掻き立てる

「この人は◯◯という名前で、作中では××をします」というバラし方では、情報量が多すぎる。これでは、情報を見たくないファンがメディアを拒絶する恐れがある。そこで、ビジュアルだけを公開し、「この人物は何者なのだろうか?」など含みをもたせたり、消費者の想像力を掻き立てるような記事を書けばよいと思われる。

 

追加キャストの見出しは出演者だけで書く

SNS上で流れている追加キャスト発表では、設定画やビジュアルがツイート自体に添付されている場合がある。これでは、ツイートを見た時点で大きなネタバレになってしまう。「X人目の戦士・◯◯役は××」という見出しが付いていることもあり、公式発表なのにネタバレ忌避者の地雷になる可能性がある。


そこで、ビジュアルとキャラクター名の公開を記事内にとどめ、見出しは出演者の名前だけにすることを提案する。(どうしてもビジュアルがほしい場合は、声優のビジュアルにすればよい。)「アニメ『△△』、追加キャストに××」というように表記すれば、声優ファンはすぐに食いついてくれる。ネタバレ自体に興味がある人も、記事に載っているビジュアルを見にくるだろう。どちらでもない人は、記事を見る必要はない。

 

ネタバレにならない情報解禁は積極的に

情報解禁のうち、主題歌やテレビシリーズDVDの発売情報はネタバレになりにくい。基本的に作品と関係ない情報や既存の情報で構成されているので、地雷を踏む確率が低いのだ。主題歌とストーリーとの関連性に関しては、「歌詞が今後のストーリーに関係してくる」などの言及にとどめ、具体的な物語の進行への言及は避けたい。OVAやドラマCDなどに関しても、ストーリーが新作であれば見出しに明記するなど、間違えて地雷を踏まないための配慮が求められる。ストーリーに関わらない部分であれば、積極的に宣伝してほしい。

 

見たくない情報の排除

以上のように、情報解禁が公式ネタバレとして忌避される現状があった。情報解禁は商売のために、情報流出の防止のために必要であり、決して悪いことではなかった。とはいえ、ユーザーの反発を避けるためには、情報解禁の方法に気をつける必要がある。


ときに、SNSにおいては、フォローしているユーザーが代わる代わる同一の情報を拡散することがある。そうすれば、見たくない情報に触れることは避けられまい。残念ながら、ネットメディアが多様化している現代において、手動では情報をシャットアウトするのは不可能だ。見たくない情報を回避するには、見たくない情報を避けてくれる人工知能でもない限り、無理に近い。今のところ、メディアが絶妙なネタバレ加減の記事を書くしか対処法はなさそうだ。

*1:2017/6/2追記:公式情報かどうかの判断基準としては、公式サイトに同じことが載っているか、情報元が社会的責任の強いメディアであるかが挙げられる。基本的にそうしたメディアは、公式の宣伝のために情報をもらって掲載している。したがって、私どものような個人ブログが勝手に情報を拡散したときと違い、信憑性や情報の安全性が高い。

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