ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』1年かけてVSシリーズを描く

異例? 最初から三すくみのスーパー戦隊

新番組『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』が放送された。

今作は、テレビシリーズでは初めて、2大戦隊をタイトルに入れている。

 

「スーパー戦隊VSシリーズ」と同じことを1年かけてやるとのことで、熱い展開が期待される。

 

 

 

スーパー戦隊VSシリーズとは

スーパー戦隊VSシリーズは、今年の戦隊と去年の戦隊が戦うVシネマ作品。

 

ふたつの悪の力が結集する中、ふたつの戦隊が協力して戦う。

お互いを知らない戦隊同士が、誤解から衝突する(=VS)展開が特徴だ。

 

ファンとしては、前年のキャストが成長して戻ってくるうれしい行事でもあり、仮面ライダーシリーズにはない楽しみだった*1

 

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2009年の『炎神戦隊ゴーオンジャーVS獣拳戦隊ゲキレンジャー』以降、劇場公開されるようになったが、今年は制作自体がされなかった。


代わりと言ってはなんだが、今年はテレビシリーズで1年間、VSをやることになった。

 

2大戦隊の対比

今作の特徴はなんといっても、考えが真っ向から衝突する2大戦隊の存在だ。

 

これまでのVSシリーズは、すでに出来上がっている2つの戦隊を比べて、「結果的にこういう部分が違っていたよね」という感じだった。

今回は、真っ向から対立するように計算されている。

 

クールな怪盗戦隊

怪盗戦隊ルパンレンジャーは、願いをかなえるため、危険な財宝「ルパンコレクション」を集める義賊。

悪の組織「ギャングラー」に盗まれたルパンコレクションを取り戻すために戦っている。

 

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1話では、札束が舞うカジノで激しい銃撃戦を繰り広げた。

一方で、仲間の命を顧みなかったり、相手が弾を外すことを涼しい顔で言い当てたりと、クールな部分がある。

 

暑苦しい警察戦隊

警察戦隊パトレンジャーは、ギャングラーとルパンレンジャーの両方を追う警察の戦力部隊。

(特にレッドは)正義感が強く、今すぐにでも2大勢力を倒したい。

 

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パトレンジャーは、女言葉を使わないピンク、大きな声であいさつするグリーン、熱血すぎるレッドなど、全体的にさわやかさがない集団だ。

動きのそろった敬礼が彼らの性格を物語っている。

 

ヒルトップ管理官とサポートロボットのジム・カーターがチームの清涼剤である。

 

子どもでも難しくない構図

これまで、スーパー戦隊シリーズの対象となる小さな子どもには、善悪の二項対立・勧善懲悪がよいとされてきた。

小さな子は3つ以上の価値観や「別の正義」が登場すると、混乱してしまうと考えられていたのだ。

 

だが、今作では最初から3つの組織が登場している。

怪盗と警察の二項対立(ドロケイ、ケイドロ)は、子どもの中でも当たり前であるため、あえて説明する必要はないと判断したのだろう。

結果として、最初から第三勢力の「ギャングラー」が登場している。

 

近年まれに見る敵集団 ギャングラー

悪の組織・ギャングラーは、ルパンコレクションの能力を使って、悪さをする。

体に金庫がついているのが特徴で、ルパンレンジャーが専用メカ「ダイヤルファイター」を使って解錠する。

 

比較的残虐な怪人

この組織は、近年の戦隊からすれば革命的だ。

 

コミカルさだけではなく残虐さも兼ね備えていて、「子ども向け」と称した自重した表現ではない。

今回の怪人は、イカサマでカジノの客を負かして、金がなくなった客の臓器を売っていたらしい。

 

敵の幹部から、人の命を奪ったことを示唆する発言もあって、ポリコレによる自粛をしていないように思われる。

 

襲う・誘拐するだけではない怪人の所業は、テレビの前の子どもたちを怖がらせるだろう。

 

怪人に力を入れる意思表示

この番組では、なんと1話から怪人が十数体登場している。

最近の戦隊は、ヒーローの姿が多かったり、CGを使ったりするため、怪人が使い回されていた。

すでにこんなに怪人がいるということは、怪人に力を入れたいという意思表示だろう。

 

ちなみに、1話では冒頭で怪人が1体倒されていて、2体目の怪人が2週またぎになっている。

原則として、1話に1体がお約束のようだ。

 

人間態を持つ怪人

今回の怪人は人間の姿で行動するのが基本らしい。

 

最近の戦隊は人間に化けるどころか、人間の幹部も限られていた。


ここ数年で名前を(戦隊名+色)にしない、イエローを男性にするなど、「お約束」の打破と復活をしてきたスーパー戦隊。

過去の戦隊ではほとんどの怪人に人間態がある作品もあり、復活した要素といえよう。

 

組織内の対立に期待

戦隊怪人の醍醐味(だいごみ)は、組織内の対立である。

シリーズ構成が戦隊ファンの香村純子さんということもあり、そうしたシーンがあるものと思われる。

 

今回、敵のリーダー ドラグニオ・ヤブーンは、人間界を掌握した者を後継者とすることを発表した。

ギャングラーの今後やいかに。

 

その他細かい表現について

怪盗アクションがすごい

今作は、怪盗が登場することもあって、アクションにも力が入っている。

おなじみのレーザーを避けるシーンから、ドンパチやっているシーンまで、華やかなものが多い。


メインの武器が銃なので銃撃戦が多く、怪盗なので予告状も投げている。

カメラもよく動くので、とてもスタイリッシュだ*2

(もちろん、1-2話は予算がたくさん降りるというのもあるが。)

 

ルパンレンジャーは仮面をつけているため、アクションの吹き替え*3がしやすい。

吹き替えなしのアクションが見たいファンからすれば残念かもしれないが、その分、大迫力のアクションを楽しんでいただきたい。

 

変身・名乗りバンクがオシャレ

怪盗戦隊ルパンレンジャーの変身・名乗りバンクはすごくオシャレだった。

 

  1. ルパ◯三世を彷彿(ほうふつ)とさせるBGM。
  2. 予告状が翻る。
  3. ルパンレンジャーのエンブレムが体に重なると、スーツになる。
  4. マントがなびく。
  5. 頭に被さったシルクハットが仮面に変わって、変身完了。
  6. 名乗りのバックはレンガの壁で、賞金首のポスターが貼られている。
  7. 指を鳴らすと、メンバーにスポットライトが当たる。
  8. 夜の街をバックに「怪盗戦隊ルパンレンジャー」を名乗る。
  9. 「予告する あんたのお宝 いただくぜ」(5-7-5)

 

期待通りの怪盗である。

 

テロップがすごい

1話ならではの見所だが、キャラクター紹介のテロップの出方も凝っている。

 

3勢力で出方が違うので、1話を見返す際は注目してほしい。

(ルパンレンジャーのテロップは予告状風。)

 

2話はここに注目

ここまで1話を参考に、ルパンレンジャーVSパトレンジャーの見どころを紹介してきた。

第2話もすごそうだ。

 

巨大メカが初登場

近年の戦隊に珍しく、第1話では巨大メカのお披露目をしていない。


これは、メカが変身アイテムだからというのもあるし、冒頭の逃走シーンで少しだけ登場している。

 

第2話では、ついに合体ロボが登場するようだ。

夜の街を舞台に、2大戦隊はどう戦うのだろうか?

コックピットのセットにも注目だ。

 

パトレンジャーが融合!?

次回予告で、パトレンジャーの3人が融合している。

 

パトレンジャーの変身アイテム「トリガーマシン」も「ルパンコレクション」らしいが、その力なのだろうか?

そして、融合したらどうなるのか?

 

パトレンジャーはまだ戦闘をしていないので、アクションシーンもお見逃しなく。

*1:仮面ライダーの「MOVIE大戦」シリーズは、前作が終了した直後に上映されるため、そうした楽しみはない。

*2:カメラワークが激しい特撮ドラマでは、見ていて気持ち悪くなったという人もいるようだ。もし、お子様の体調が悪くなった場合は、すぐに視聴を中止してほしい。

*3:昔は変身前の役者にもアクション俳優がいた。しかし、現在は顔が命の若手イケメン・イケジョ俳優の登竜門になっている。そのため、危険なシーン、けがをしやすいシーンはスーツアクター(ヒーローの中の人)が代わりにやっている。スロー再生や一時停止をしてはいけない。

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