プリパラ・レオナっぽい姉たちも登場 レオがプリズムショーで伝えたことは?
今回は西園寺レオにスポットが当たる。
東京にいる姉・きらりとゆらりが札幌への帰郷をレオに伝えにきた。
姉たちはそれぞれモデルとデザイナーを目指し、レオとともに上京していたが、道半ばで帰ることにした。
レオは姉たちに想いを伝えるため、華京祭のミスター&ミス華京院コンテストに出場する。
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(この記事は2019/4/13から上映の劇場編集版を参考にして書かれている。
テレビ本編で変更があるかもしれない点はご容赦願いたい。)
西園寺レオ:衣装担当 重力や体型にとらわれないものも
西園寺レオは、エーデルローズで衣装を担当する中学3年生。
レオという名前には、獅子のような子になってほしいという親の願いが込められている。
ピンク色の髪と高い声が特徴的だ。
『KING OF PRISM by PrettyRhythm』では、初対面の一条シンに女の子と間違われるシーンもあった。
そんなレオがデザインした衣装は、重力や体型にとらわれていないものも多い。
鷹梁ミナトの羽衣は宙に浮いていた。
少し先の話になるが、次回の涼野ユウが背負っている十字架も背中から離れている。
十王院カケルの衣装では、分厚い毛皮を両腕いっぱいに着込んでいた。
レオは少し臆病そうに見えるが、表現活動の面ではそうした大胆な部分も見られる。
注意:レオは「女性」ではない
今回取り扱っているテーマは性的マイノリティと見て間違いない。
「男らしさ」や「女らしさ」という概念に翻弄されるレオの様子が描かれている。
だが、レオは自分が女性であるとは一度も言っていない。
レオは男らしくなりたいと思っており、歌舞伎役者であるユキノジョウに男性の所作を習ったりもした。
タイガの服を着て、「男らしさ」を演じるシーンもあった。
ただ、「世間」によって「女性用」とされる服を着たり、制服のネクタイをリボン風に結んだりしている。
今回も女装の衣装を手がけるが、普段のレオに女装をしているという意識はない。
だからと言って、「男でも女でもない」「男でも女でもある」とも主張していない。
この点を誤解すると、ストーリーの解釈がかなり変わってしまう。
かわいいが好き≠女性
レオは「かわいいが好き」だが、女の子ではない。
そもそも、かわいいものが好きだからといって、女の子とは限らない。
「女の子はかわいいものが好き」「男の子はかっこいいものが好き」というのも、世間が勝手に決めたこと。
レオはかわいいものによって、自分が女の子であると伝えたい・表現したいのではない。
性自認に基づくいじめ
レオは不登校だった。
ある日突然、自分の服装や容姿について悪口を言われ、仲間外れにされるようになった。
いじめが原因で、学校に行けなくなった。
性自認というのは、自分がどの性別であると認識しているかである。
どの性別の人を好きであるかという性的指向とは別の話だ。
レオは生まれつき男性でありながら、「男性らしく」していなかった。
そのため、他の子と違うとされ、いじめにあっている。
そうした中で、レオは小鳥遊おとはに憧れ、エーデルローズの門を叩いた。
西園寺レオは男らしくなりたい。
女性でありたいわけでも、「男でも女でもない」「男でも女でもある」ではない。
レオは「男なのに男らしくなかった」ため、いじめに遭った。
出てないけど大事な人たち
小鳥遊おとは:自分の殻を破り変身
小鳥遊おとははベルローズのメンバーで、元々はエーデルローズに所属していた。
蓮城寺べるに憧れ、べるとともにプリズムスタァとして歩んできた。
そんな彼女は気が弱く、言いたいことをなかなか言い出せなかった。
ちょっとした言葉のすれ違いから、仲間との間に対立を招いてしまうこともあった。
しかし、最終的には自分の殻を破り、仲間たちに口を出せるようになった。
おとはに憧れたレオにも、変身願望があったのかもしれない。
ところで、おとはのマイソング Vanity Colonは、女の子のアイデンティティについて歌っている。
このことから、レオは女の子に「なりたい」のではないかと思った人もいるだろう。
上にも書いた通り、レオは男の子らしくなりたいので、誤解のないように。
ドロシー&レオナ・ウェスト(プリパラ)
西園寺レオは『プリパラ』のレオナ・ウェストのセルフオマージュである。
その姉たちもレオナ・ウェストらがモデルになっていて、「追いレオナ」状態になっている。
そして、何を隠そう、レオ以外の西園寺家は全員プリパラのキャストである。
ウェスト家はもんじゃ焼き屋を営む。
ドロシーとレオナは双子で、主人公のライバルチーム・ドレッシングパフェに所属している。
レオナ(日本版)は生まれつき男の子だが、女の子しか入れないプリパラには、なぜか入れる設定。
普段は姉のドロシーと同じ服(色違い)を着ているが、制服は男子のものを着用していた。
海外版では、レオナが男の子という設定がないところもあるようだ。
ドロシーは「テンションマックス」、レオナは「リラックス」が決め台詞である。
西園寺きらりとゆらりはそれぞれ髪色・声優・決め台詞を受け継いでいた。
一方で、一人称や口調・性格に若干の違いもあった。
また、ゆらりは女性であった。
小鳥遊おとはは、プリズムショーを通して変身を遂げた。
西園寺レオは、プリパラのレオナ・ウェストが元になっている。
パロディ満載の華京祭:ラブライブ、ガンダム
2013年はりんねが優勝した華京祭 ミスター&ミス華京院コンテスト。
仁科カヅキも優勝した経験がある。
それに出場しようということで、エーデルローズの7人が女装にチャレンジする。
その中には、プリズムショー演出の京極尚彦さんが監督を務めた『ラブライブ!』も含まれていた。
また、μ'sとガンダムのパロディで「∀’s(ターンエーズ)」も登場した。
さらに、『プリティーリズム・オーロラドリーム』『ディアマイフューチャー』の高峰みおんをオマージュしたキャラも出てきて、やりたい放題だった。
自社コンテンツの流用はよいとして、他社コンテンツはどうなるんだ……?
ダンプリ:男の子のプリパラ
ちなみに、ミスター&ミス華京院コンテストのポイントの単位はiize。
これは、『アイドルタイムプリパラ』の「ダンプリ」から流用している。
アイドルタイムプリパラの舞台・パパラ宿では、男子用のプリパラ「ダンプリ」が流行っていた。
逆に、女子のプリパラは学校で禁止されるなど、厳しく制限された。
主人公の夢川ゆいが女子のプリパラを作るために奔走するというストーリーである。
女子のプリパラアイドルが「いいね」を集めるのに対し、ダンプリのアイドルは「いいぜ」を集めた。
なりたい自分にプリズムジャンプ 見た人にも希望を
思い返せば、プリティーシリーズの原点は「なりたい自分にプリズムジャンプ」であった。
レオはプリズムショーによって、「なりたい自分」を表現していた。
それだけでなく、見た人にも希望を与えていて、お手本のようなプリズムショーだった。
点数がそれほど高くなかった点については、2回目ということで説明がつく。
華京祭のときのショーが採点されれば、心の飛躍の点で大きく加点されたのではないか?
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