ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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キンプリとスーパー戦隊 先輩との程よい距離感とは?

2016年9月11日 重なる2つのイベント

2016年9月11日、以下の2つの出来事があった。ひとつは「KING OF PRISM Over The Rainbow SPECIAL THANKS PARTY!」、もうひとつは『動物戦隊ジュウオウジャー』第29話「王者の中の王者」の放送だ。

Over The Rainbowは虹の架け橋

今回のイベントは、プリティーリズムからの古参ファン(そして韓国の皆さん!!!)を意識したつくりになっていた。たしかにトークショーの前に劇場版『KING OF PRISM by PrettyRhythm』を上映したし、その後にもないように言及する場面はあった。しかし、プリティーリズム時代からのファンでなければわからない話も含まれていて、新規ファンが一部で置いてきぼりを食らう内容になっていた。


レインボーライブのキャラクター(を演じている声優)がメッセージを、特にいとからコウジにメッセージを送る場面があり、キンプリしか見ていないファン、コウジを自分の恋愛対象と考えていていとを認めていないファン等は排除されるようになっていた。キンプリのプリズムスタ候補生への言及もなかった。こうしたノスタルジー溢れるイベントの中で、キャスト一同・ファン一同は実家に帰ったような安心感を覚えていて、かなりアットホームな雰囲気だった。

 

ゴーカイジャーとつながる歴史、つながるファン

でも、今回の趣旨はオバレイべの感想ではない。この日は日曜日で、『動物戦隊ジュウオウジャー』の放送日だった。この回の内容は、先輩ヒーロー・海賊戦隊ゴーカイジャーがやってきて、風切大和(レッド)がジューマンの英雄から受け継いだ新しい姿・ジュウオウホエールに変身するというものだ。ゴーカイジャーとの共闘もあり、非常に熱い内容だった。以前の記事で触れたが、ゴーカイジャーという作品自体がOB・OG*1大集合のドラマであった。一般に、OB・OGは現役世代に力や知恵をくれる。それがあればこそ活動できるという人もいるはずだ。ゴーカイジャーは単体でも十分強いが、OB・OG戦士の力を使うことで、力が10倍にも100倍にもなる。


もちろん、今回のゴーカイジャーがOB・OGとして出演する回では、急に現れた変な海賊を前にしてジュウオウジャーが困惑している場面もあったが、おかげで40のスーパー戦隊の存在や、はるか昔にクジラのジューマン・ケタスがいたことを知ることができた。こうして、OB・OGは現役世代やファンに様々な恩恵を与えてくれるのだ。ここで、OB・OGの再登板が与えてくれる恩恵・弊害について整理しよう。

 


現役

  • OB・OGの現役時代の話を参考にすることができる
  • スキルアップに繋がる
  • 過剰な口出しをうざったく感じることもある

OB・OG

  • 自分の経験を生かすことができる
  • 後輩との共演で刺激を受ける(フィードバック)
  • 現役世代との関係が悪化する。理想の崩壊を目の当たりにする

ファン

  • 懐かしさを覚える
  • 応援が報われる
  • 再登板したOB・OGと長年醸成されてきた記憶やイメージの中のOB・OGとのギャップに困惑する

 

現役世代:OB・OGから学ぶ

現役世代は、OB・OGの参加を歓迎しているように見えるが、一方で、ある種の拒否感はあるはずだ。たしかに、OB・OGがいてくれることで参考になることはいろいろある。以前紹介した「テーマを決めて演技をしよう」という話がその一例だ。これは、ゴーカイジャーにゲスト出演した大物俳優が現行戦隊の俳優に演技指導をし、役者としてひとつ成長させたという話だった。


でも、指導が行き過ぎると、指導による成長という恩恵が過干渉なOB・OGへの嫌悪感という弊害に変わってしまう。もちろん、OB・OGのやること話すことはとても参考になるのだが、その割合が多くなると、自主性が阻害されてしまうのだ。OB・OGがいたからこそ今があるというのはもっともだが、その今を作っているのは現役世代だ。OB・OGの話を100%受け入れるのではなくて、自分で考えて実行に移すことが大切なのかもしれない。いずれにしても、現役世代にとって、OB・OGはいい手本である。

 

OB・OG:古巣で吹かせる先輩風

OB・OGにとって現役世代の現場は故郷である。現役戦隊に出演した戦隊OB・OGの中には、現場に当時のスタッフがいて、現場の雰囲気も変わっておらず、驚いたという人がいるようだ。キンプリもそれは同じで、基本的にプリティーリズム時代のスタッフが集まって企画が進んでいたので、当時のスタッフが大勢いる。現場に漂う郷愁という面では戦隊とキンプリには類似性があるように思える。

その古巣の中で、先輩たちは後輩に自分の経験をフィードバックする。逆に、後輩の斜め上の演技*2に刺激を受けることもあるかもしれない。一方で、残念ながら、OB・OGの現役時代の雰囲気や理想が崩れている場合もある。そうなれば、現役世代に対して過干渉になり、関係が悪化することにもなりかねない。その活動を存続させたい気持ちはわかるが、OB・OGには現役世代の幸せのために自主規制が必要なこともあるのだ。

 

ファン:応援が報われる

ファンは、OB・OGの登板に際して、OB・OGから恩返しを受けることとなる。OB・OGが出演してくれることは大変喜ばしいことだ。さて、現場に懐かしさを感じるのは、ファンも同じだ。スタッフの演出や役者自身の演技で当時の雰囲気が再現されていると、当時のファンとしては嬉しい。今回のイベントでレインボーライブのキャラクターが登場した際は、出演者がかなりノリノリで、当時の演技を思い出しながら演じていた。作品をただの「踏み台」ではなく、大切な思い出としてみていることがひしひしと伝わってきた。このような状況を見ると、ファンの応援が報われているように思える。


一方で、OB・OGの登板が失敗するケースもあることにはある。出演者が当時の演技を忘れていたり、ファンがイメージしている、あるいは、記憶しているそのキャラクターと出演者の演技にギャップがあるケースだ。この場合、ファンはがっかりするだろう。もちろん、役者側に力不足があることは否定できないが、ファンの側も、批判する前に今一度そのキャラクターや作品を見つめ直す必要があるのではないだろうか?恩”返し”を仇で返すような状況は望ましくないはずだ。

 

程よい距離を

作品の復活やOB・OGの再登板は、様々な人に良い影響をもたらす。その良い影響のためには、良い距離感が必要だ。OB・OGばかりになってしまうと現役世代や新規ファンがついてこられなくなってしまうし、作品としての持続可能性が低くなってしまう。先輩戦士の力を借りなければ売れなくなってしまったウルトラマンの悲劇を再発させないためにも、新旧の同居が必要なのだ。時に、『KING OF PRISM Pride the Hero』の公開が決定したが、新規ファン・古参ファン・候補生・オバレ・三強、みんなが輝ける作品にしてほしいものである。

*1:この表現は、卒業した先輩を表すために便宜上使用する表現で、セクシャルマイノリティを差別する意図はないので、ご容赦願いたい。

*2:運動部などではプレイに置き換えて考えてください。

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