ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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【アイカツ!】3年目 いちごから世代交代 

あかりジェネレーション 物語のドレス・ご当地アイドルが登場

星宮いちごを主人公とする『アイカツ!』1-2年目。

3-4年目では、主人公が後輩の大空あかりに代わり、新たな物語が展開される。

 

「あかりジェネレーション」(あかジェネ)という副題がつけられることの多い3-4年目。

同年代の仲間たちとの交流が主で、いちごたちが前に出すぎることはない。

まさに、世代交代を狙った作品である。


歌唱担当が変わり、アニメの構成も一部変わっている。

変わった箇所を中心にまとめる。

 

 

 

いちご世代からあかジェネへ

キャラの世代交代

主要な登場人物が、あかり世代の後輩キャラに移った。

 

大空あかりを含めたメイン3人と、サブの3人が中心となる。

いちご世代の出番はあるが、彼女らの新ステージはほぼない。

彼女らを主役としたエピソードも限られている。

 

あかりたちの目標は、中等部だけが参加できるスターライトクイーンカップ。

高校生の先輩は、あかりたちと仕事で共演したり、影で支えたりする。

 

新アイドルに加え、彼女らを取り巻く大人も新たに登場する。

新進気鋭のデザイナー・瀬名翼は、重要人物のひとりである。

瀬名とあかりは二人三脚で、新たなブランドを作っていく。

 

歌唱ユニットも世代交代 持ち歌の多さ

3年目から新たに、AIKATSU☆STARSが歌唱担当に加わった。

彼女たちはSTAR☆ANISと同様、でんぱ組.Incの後輩で構成される。

STAR☆ANISの新曲はほとんどないが、一部の新キャラの歌唱を担当する。

 

今作は、キャラの人数が限られている分、それぞれの持ち歌が多い。

とくに、歌が得意という設定の氷上スミレには、3曲のソロ曲がある。

同じく、持ち歌が複数あるユニットも存在する。

 

メイン・サブの6人は歌う機会が多いので、歌唱担当も覚えてもらえればと思う。

 

方針転換:いちご世代と異なる内容

アイカツ!の看板は変わらないが、新シリーズとして新しい風を吹かせようと努力している。

いちご世代と異なる内容も多く見られる。

 

例えば、ドラマオーディションがただのドラマ回に変わった。

最初はオーディションをやっていたが、途中から描かなくなった。

その分、劇中劇の内容に力が入っている。

(1話丸々ドラマ回で、引き続きライブはない。)

 

ロボットが登場する回では、サンライズならではの本格的バトルを描いた。

登場人物がヴァンパイアになっていく怪奇モノの回もあった。

2年目以前よりもバラエティ色が強くなっている。

 

ところで、いちご世代ののり弁に代わり、あかり世代ではドーナツが推されるようになった。

こちらはクッキングトイの宣伝が目的であり、登場頻度が高い。

販促用の食べ物が毎回のように出てくるのは、加藤陽一脚本にありがちである。

 

番組の看板 あかりの髪型が変わる

大空あかりの髪型が局面によって変わることも話題になった。

これは『アイカツスターズ!』や『アイカツフレンズ!』にも受け継がれている。

 

番組の看板である主人公のデザインを変えるのは、普通に考えればとてもリスキーだ。

アイカツ!のあかりだと、分かってもらえないかもしれない。

しかし、今作では、主人公の成長を表現することに成功している。

 

髪型が変わる前のライブを、あとの話数で使えないという問題もある。

とはいえ、各話数を見返すのは視聴者の自由。

ぜひサブスクなどであかりの成長を見返しながら、視聴してほしい。

 

あかりジェネレーションの特色

ご当地アイドルが登場

今作にはライバル校ではなく、ご当地アイドルが登場する。

4年目は、ご当地アイドルと出会うため、メインの3人が日本全国を回る。


一部のキャラは出番が多く、ユニットも結成している。

どの都道府県のアイドルが出るのか、予想しながら見てほしい。

 

なお、ご当地アイドルは、アニメでは扱いきれていない。

CGライブがないキャラ、ゲームに出たがアニメには名前すらないキャラもいる。

半年しか尺がなかったので、仕方ない。

 

物語をモチーフにしたドレス

3年目は物語をモチーフにしたドレスで、ライブを行う。

白雪姫をモチーフにしたドレスでは、楽曲もリンゴに関するものになっている。

白鳥の湖をモチーフにしたドレスでは、湖のステージ上でバレエを取り入れたダンスを踊る。

 

物語には種類があるため、たくさんの人が着られる。

2年目の12星座と違い、1人1着に限られない

ピーターパンとウェンディのように、ユニットでモチーフをそろえる場面もあった。

 

話の中でモチーフに深入りする場面は限られており、残念な部分はある。

ただ、無理やりモチーフを絡めたようなエピソードはないので、安心してほしい。

 

4年目はモチーフの縛りがなくなった。

筐体では、フィーバーアピールという特別なアピールが出せるドレスが登場する。

アニメでは特別なドレスにこだわらず、普通のドレスでもフィーバーアピールを出していく。

 

いちご世代との接点 さくらは先輩

いちご世代の先輩との接点が多めになっている(メインはあかジェネ)。

 

中等部の先輩である「北大路さくら」は、いちご世代から続投となる。

メイン級ではないが、それなりに出番がある。

新作ライブもいくつかあるので、ご期待いただきたい。

 

あかり世代の一部は、いちご世代のキャラとブランドが同じである。

仕事でいちご世代と共演している設定のキャラもいる。

もちろん、あかりは最初からいちご世代と知り合っている。

 

それ以外にも、ドラマ回や大会編ではいちご世代の出番がある。

出突っ張りではないので、誤解のないように。

 

議論の余地がある部分

いちご世代のノリが抜けきっていない

残念なポイントとして、ノリが世代交代できていない点を挙げたい。

あかりは2年目のエピソードで、星宮いちごのモノマネをやめた。

しかし、仲間が先輩の決め台詞を使うなど、いちご世代のノリが抜けきっていない。

 

先輩からバトンを受け取り、それを後輩に託すという流れはうまく描けていたと思う。

ただ、あかジェネ独自のストーリーを描けたかといえば、疑問が残る。

 

人間関係の描かれ方

メイン3人の関係よりも、先輩・後輩との関係が強くなってしまっている。

あるいは、同世代の別のキャラとの関係が印象深く描かれている*1

そのため、彼女たち3人の推され方に違和感を感じる人もいるだろう。

 

今作では、2人組ユニット編と3人組ユニット編がある。

2人組ユニット編では、いちご世代のユニット編とはまた違う紆余曲折があった。

そうした中で、メイン3人よりも2人組のほうがドラマ性が強くなってしまった。

 

あと半年あれば、メイン3人の関係も描ききれただろうか?

 

エンターテインメントとしてのアイカツ!

あかりジェネレーションは、より年齢層の低い子ども向けのエンターテインメント作品である。

 

たしかに、いちご世代の1年目は、ファンの間で神格化されている。

それはシリアス成分が強かったためだ。


ただ、売上のピークはいちご世代2年目の初期である。

必ずしも熱狂的なファンと、メインターゲットの好きな部分は一致しない。

当時としては、エンターテインメント路線を強めるのが最善の戦略だったはずである。

 

そういう意味では、人間同士の対立・対決要素を極力削ったのは正しかった。

印象的な決め台詞を増やしたのも、効果的だった。

 

もちろん、シリアスなシリーズが好きな人はそのままでよい。

好きなものは人それぞれなのだから。

*1:2年目の後半であかりの友達だったキャラは、あかジェネでは出番が少ない。モブ(端役)を想定したキャラと思われるが、思い入れの強いファンは多いようだ。のちにゲームなどにも登場している。

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