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ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

ホビーアニメ、海外産アニメ、女児向けアニメなどを観て、変になってしまいました。プリティーリズムシリーズや現在放送中のホビーアニメを中心に、このキャラがかわいいとか、そのアニメが社会に伝えたい価値は何なのかまで、様々な情報を発信していきます。

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『アイカツスターズ!』第27話 雪乃ほたるの名前が明らかに そして深まる謎

アイカツスターズ!』第27話「小さなドレスの物語」

今回は、虹野ゆめが白鳥ひめのプレミアムドレスの制作会議を見学するという経験を通して、自分の目標を見つめ直すという回だった。ひめはステージを見てくれた人を笑顔にできるようなアイドルになりたいという目標を持っている。歌組幹部・白銀リリィも、S4になることでブランドを設立する権利を手にしようとしている。しかし、ゆめは「憧れの白鳥ひめ先輩のようなS4になりたい」という主体性に欠けた目標になっている。かつて「香澄夜空先輩のようになりたい」と言っていた七倉小春でさえも、今は「自分らしくなりたい」という目標に切り替えている。ゆめは色々な人の話を聞くことで、他人を目指すことの愚かさに気づき、自分の目標について考え直すことを決めた。

 

 

改めて『アイカツスターズ!』はこんなアニメ!

この話数で、『アイカツスターズ!』の以下の三要素が鮮明になってきた。

自己啓発系アニメ

アイカツ!』では、教義をそのまま教えていたが、『アイカツスターズ!』では、それを自分で考えさせるようになっている。『アイカツ!』では、あまり悩ませずに「お前は◯◯なんだ」と断定したり、悩みが1話で解決したりすることが多い。その例外が大空あかりなのだが、それ以外ではトップデザイナーとの対話において悩みが解決したり、ドラマオーディションを通じて吹っ切れたりする。だが、『アイカツスターズ!』では、今回の個性の話のように、2話以上話を引っ張っている。たしかに、1話で解決した方が爽快感がある。だが、せっかくの4クールアニメでそれをやってしまうと、話に深みが生まれない。そのために、今「個性とはなんだ?」「目標とはなんだ?」という話をやっているのだ。


考えさせるというやり方は、子どもと一緒に見ている親にとっては、自己啓発になる。ひたすらに相手を肯定することも啓発のうちだが、人生を見つめ直させることも啓発だ。こうやって夢について考えさせられると、まるで一時期の『テストの花道』を見ているかのようである。このアニメでも、S4という目標のためにするべきことを、個性の発見と目標の設定という2段階に分けている。アイドルアニメであることを忘れれば、まさに自己啓発セミナーというわけだ。

 

等身大の中学生の生活を描くアニメ

個性のために悩むということを別の側面から見れば、思春期の中学生の等身大の悩みと言えるかもしれない。自分が没個性なんじゃないかと悩む様子、将来の夢について悩む姿はまさにあの頃の私たちなのではないだろうか? 特に、虹野ゆめなどという名前をつけられ、しかも1話ではあたかも夢について悩む友達を導いたかのように見えた女の子が今、夢について悩んでいる。崖を登ったり、瓦を割ったりするより、よっぽど中学生らしい。


尤も、アイカツでは、先輩は大人として描かれるのが普通だ。『アイカツ!』1年目に登場した中学3年生の新城絵麻は、名塚佳織さんの声で、まさに大人の女性のように描かれていた。でも、中学の下級生は基本的に中学生の子どもとして描かれる。つまり、今回も子どもが大人の指導を受けていたことになる。それはともかくとして、中学生の女の子が悩む様子は、ある種の芸術になっていた。(特殊能力の話は置いておくとして、)『アイカツスターズ!』が描いているのは、まさに、思春期の少年少女の原風景である。

 

謎に迫るアニメ

今回は、例の特殊能力の話にも踏み込んだ。まず、ゆめとローラが昔のトレインS4について勉強しているときに、諸星学園長のデスクに写真が飾られているS4の女性の名前が明らかになった。彼女の名前は雪乃ほたる。「儚い流れ星」と言われるアイドルだったそうだ。儚いという言葉からも、彼女がどのような運命を辿ったか想像がつく。(ついでに、響アンナと八千草桃子が元S4であることも明かされた。)


その前には、ひめと結城すばるが一緒に帰ることになり、例の力の話になるというシーンがあった。しかし、ひめはその話をはぐらかした。その上、帰ってきたすばるを出迎えた学園長は、すばるにこれ以上問題に深入りしないよう要請していた。結局、今回は真相が明かされなかった。


前述の通り、『アイカツ!』がここまで謎を引っ張ることは、ほとんどなかった*1。おそらく、4クール作品の利を活かして、4クール目まで謎を引っ張るつもりなのだろう。登場人物の一部に神秘的な謎があるという作品自体は多いので、謎をめぐる展開について心配する必要はほとんどなさそうだ。ただし、終盤まで引っ張った結果、謎のネタバラシが疎かになったケースもないわけではないので、注視していきたい。

 


このように、『アイカツスターズ!』は視聴者を考えさせ、あるいは、視聴者に人生に悩む中学生の原風景を見せ、そして、謎を提示することによって視聴者を惹きつけていくアニメである。今回夢や謎についてたっぷりやったから次回がある。次回は、ハロウィン回ということで、恒例になったハロウィン仕様の特別なステージに期待したい。

*1:過去が明かされるというものが多く、『アイカツスターズ!』の謎とは性質が違った。