ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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アルティメット・スパイダーマンはマーベル素人でも見応えがある

筆者は『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』から入ったマーベル素人だ。マーベルの実写映画もヒーローをほとんど知らないから敬遠してきた。でも、テレビ東京で放送しているマーベルのアニメの影響で、少しずつ興味を持ち始めている。そんな素人から見たアルスパの魅力を、素人目線で語る。

 

モンスーノを凌駕するテンポ

『アルティメット・スパイダーマン』(以下、アルスパ)は、以前紹介した『獣旋バトル モンスーノ』よりもテンポが速い。『仮面ライダーディケイド』が2週かけたパラレルワールドへの誘(いざな)いをわずか10分程度でやってしまうスピード感がある。たしかにその時は別の世界のスパイダーマンと出会うという話だったが、スパイダーハムのように、もはや次元が違うものもある。ただし、数話にまたがる話もあるので、ストーリーにフォーカスしないで素通りというわけではない。

 

戦士の悲哀

戦士スパイダーマンが抱える哀しみや絶望はきちんと描写される。他のヒーローと仲良くできなかったり、孤立無援だったりするときはそれが顕著に現れると思う。特に、スパイダーマンは敵に直接攻撃するというよりは、仲間の攻撃を援助したり、敵の攻撃をうまくかわして利用したりする補助タイプのヒーローなので、仲間がいないと辛い。段々声色が暗くなり、減らず口がなくなっていく。だが、希望が見えてくると、すぐに明るくなる。エージェント・ヴェノム(フラッシュ)に関しては、ヴェノムに寄生されて人間生活を行えなくなった。でも、スパイダーマンやアイアンスパイダー達といる間は年相応の少年である。どんな状況であっても、彼らはその状況を打開して、視聴者に笑顔を見せてくれるはずだ。

 

コメディタッチ

一方で、どんなに過酷な状況でも、皮肉やジョークや減らず口は忘れない。おそらく皮肉やジョークがない回はなかった。ジョークの内容はモンスーノのものに近いので、アメリカンジョークと見て問題ないだろう。『VSシニスター・シックス』1話でもエージェント・ヴェノムに「プレゼントがあるみたいだよ」という語り口で、ドクター・オクトパスに対するミサイル攻撃を促し、攻撃が成功すると、「気に入らなかったみたいだね」とアメリカンなジョークを吐き捨てた。ただし、シリアスなシーンとの落差はモンスーノ以上にある*1。ところで、『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』では視聴者に話しかけるのはデッドプールだったが、アルスパではスパイダーマンが視聴者に話しかけてくる。ちなみに、たまに出てくるSDスパイディはかわいい。

 

『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』との落差

ここまでは素人目線で魅力を紹介してきたが、一方で残念な部分もある。一部キャラの設定や声優やノリが『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』(以下、ディスクウォーズ)と異なるため、キャラ重視・声重視のディスクウォーズ新規勢にとっては違和感があったはずだ。特に、ノバ(ノヴァ)に関しては自己顕示欲の高いヒカルの同級生という設定がディスクウォーズオリジナルだったため、かなりの違和感がある。東映特撮のオールスター映画で声が違ったり、設定が捏造されたりするのと同じだと思えばよいのだが、どうも直前に観たはずの番組と設定や声優が違うのは違和感があっただろう。それもそのはず、ディスクウォーズは日本で作られたアニメである。一部にあったアメリカンなノリも、日本人によって作られたものでしかなかった。ヒーローのディスクを使う生身の人間が主人公だったこともあり、マーベルのアニメ作品の中ではおそらく、ディスクウォーズこそが異色なのだろう。ヴィランが東映特撮のゲスト怪人的なキャラ付けをされているのも特徴で、色々なヴィランがただのギャグになっていた。テレビ東京版の『アルティメット・スパイダーマン:ウェブ・ウォーリアーズ』は仮面ライダーでいうところの『仮面ライダー電王』の後の『仮面ライダーキバ』のようなものだ*2

*1:モンスーノの危機がどちらかといえば、絆の危機が多めだったのに対し、アルスパでは世界や命の危機が多い印象だ。

*2:電王は、主人公が、人気声優が声を務める味方怪人に憑依されるという設定だった。それが影響してか、キバにも味方怪人が3名いる。しかし、1名を除いて主要人物ではなく、無理やり押し込んだという感は否めない。

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