ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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『アイカツスターズ!』ハロウィン回 小春の意味深長なセリフと別れの兆し

別れをほのめかす小春 朝陽との関係は……?

『アイカツスターズ!』のハロウィン回はギャグ満載でありながらも、意味深長なセリフを混ぜ、シリアスな展開への転換を示唆していた。ライブシーンはなく、ドラマ回に近い内容だった。とはいえ、それ以外のシーンが充実していたため、見応えがあった。

 

 

第28話『ハロウィン★マジック』

虹野ゆめ達は学内のハロウィンイベントで学内各所を回ることになった。S4の元に辿り着いたゆめのグループ(ゆめ、桜庭ローラ、七倉小春)は、S4の魔法によって(という設定でスタッフから)ジャック・オ・ランタンの被り物を投げつけられる。ローラと小春はS4にやられてジャック・オ・ランタンを被せられるが、バレーボールの経験のあるゆめは全て打ち返した。ゆめとローラはすでにS4の場所を後にしていたが、小春だけはなぜかジャック・オ・ランタンをかぶったまま遅れて合流した。


M4のいる場所を訪れたゆめ達だったが、案の定、結城すばるがゆめをからかってきた。M4を負かすという曖昧な基準がお菓子をもらえる合格ラインのようだが、ゆめは1個しかもらえなかった。同じくやってきていた早乙女あこ(早乙女あこ、香澄真昼、宮小路たまきのグループ)はすばるからチョコをもらったゆめに嫉妬する。すばるが小春の被っているジャック・オ・ランタンが可愛いと言ったので、小春から奪おうとすると、小春の眼鏡が外れてしまった。以前の回で小春に興味を持った香澄朝陽は、小春の素顔が見られると思い、高揚する。だが、小春はヒゲメガネをかけていたため、朝陽は気絶した。


結局、小春がM4の用意したお菓子をかっさらい、ハロウィン・プリンセスに選ばれた。表彰式では、美組のS4・香澄夜空が自分が見込んだだけあったと、小春に声をかけていた。イベントが終わると、小春は記念撮影をしようと提案した。最高の思い出になったという小春のモノローグと顔のアップ(ネットの実況で無茶しやがってと言われるもの)が入り、番組は終了する。

 

不自然な演出

番組がおかしくなった(いや、それ以前からおかしいが)のは、小春が「記念」撮影を提案したときである。ハロウィン・プリンセスというただのゲームの表彰程度で記念撮影とは、大げさすぎる。だが、次のシーンで合点が行く。小春の顔が写真とともに画面上に浮かび上がり、「いい思い出になった」というモノローグが入るのだ。

 

唐突な父の帰還と退室

このような意味深長な演出は24話「笑顔はなないろ☆」から始まっていた。この回は劇場版の「アイカツ☆ステップ」のライブシーンを再利用する形で、ゆめ・ローラ・あこ・真昼のステージから始まる。そこから、4人にオフ(休暇)を与えるという学園長の言葉で、オフに突入した。ここまでは良いのだが、なぜか関係ない小春にもオフが与えられていて、一時的に4人に合流する。小春はゆめの家の洋菓子屋さんでケーキをご馳走になった後で、久しぶりに父が帰ってくるという理由で退席する。

 

新たな魅力の発掘

この回では、小春が退席する必然性も、ステージが終わった後で4人になる必然性もなかった。だが、なぜか小春が退出した。その次の回(第25話「ブロードウェイ☆ドリーム」)では、小春がショーダンサー役としてステージに立ち、S4によって新たな魅力を発掘された。同時に、前述のように香澄朝陽と接触し、興味を持たれる。

 

意味深長な主題歌

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第26話からは、新しいオープニングテーマ・エンディングテーマが放送された。歌詞に触れることはできないが、まず、オープニングでは、外国と思われる場所を私服で歩いている小春のカットがあった。このオープニングは、一応ローラの曲となっているので、ゆめとローラの描写が中心である。

 

一方、エンディングでは、ゆめと小春の様子が描かれている。終盤のシーンでは、ゆめと小春のものと思われる暗い部屋に、ゆめの人形が置かれていて、その人形は涙を流している。だが、ゆめと思われる人が隣に小春の人形を置くと、その涙は消えていた。第二の主題歌では、小春に関する何らかの展開があることが示唆されていた。

 

目標の変化

続く第27話では、小春の目標に大きな変化が見られた。この回では、ゆめが白鳥ひめと白銀リリィに対し、「ひめ先輩のようなS4になりたい」と発言した。目標として相応しくないと指摘され、ゆめは新たな目標を探そうとした。その過程で、小春の目標が「夜空先輩のようになりたい」から「自分らしいアイドルになりたい」に変わっていたことが判明する。誰かに言われるままにアイドルになり、誰かになるためにアイドル活動をしていた小春はもういなかった。こうして、徐々に小春の退場フラグが建築されていたのだ。

 

エピソード自体の主旨

エピソード自体は日々の鍛錬がテーマになっている。アイカツらしく体力面での成長が主になっていて、ローラと真昼とゆめについて描かれていた。まず、ローラは幹部の攻撃を回転してかわしていた。これについては、紙や発泡スチロールをリサイクルしてエコを強調し、痛くないということを主張しているが、ものを人に投げつけることにも問題があり、BPOなどに意見が上がっても仕方ないと思う。


次に、真昼の論理に基づかない謎の理屈で、真昼がベルトコンベアを逆走するというシーンがあった。美組で鍛えた脚力(?)を生かしてムーンウォークをし、自分側に向かってくるベルトコンベアに対して、物理法則を無視して逆行していたようだ。その後、もらった巨大板チョコレートを手刀で切断して美味しそうに食べるなど、瓦割りキャラ・チョコレート大好きキャラを確立させていた。


そして、ゆめはこれまで体力が向上していることが明確に描写されていた。バレーボールの要領で、S4にかぼちゃの被り物を投げつけていた。やはり、これも人にものを投げるという間違ったことをやっているのにさも良い子とかのように描かれているので、色々とまずかった。表現がまずいとはいえ、主人公たちが成長したことはよく描かれていたと思う。この回は、登場人物の成長を描き、同時に楽しい思い出とすることで、七倉小春の退場にうまく繋げている。今後、人気キャラの退場をどのように描くかに注目したい。

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