ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

ホビーアニメ、海外産アニメ、女児向けアニメなどを観て、変になってしまいました。プリティーリズムシリーズや現在放送中のホビーアニメを中心に、このキャラがかわいいとか、そのアニメが社会に伝えたい価値は何なのかまで、様々な情報を発信していきます。

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『アイカツ!』のモブキャラの服部ユウが人気投票で11位になった件について

フォトカツ8の大番狂わせ

スマートフォン用ゲーム「アイカツ!フォトonステージ(フォトカツ)」で「フォトカツ8大投票」の結果が発表された。これは、アニメ『アイカツ!』及びデータカードダスアイカツ!」で行われていた「アイカツ8」の企画を踏襲したものだ。

 

 

aikatsu-pos.bn-ent.net


アイカツ8」は人気キャラクター8名*1を選抜し、ユニットを結成するという内容で、データカードダス(DCD)筐体のゲームには投票結果が反映されていた。一方で、アニメでは制作スケジュール的に諸々が間に合わないので、アニメ用のオリジナルユニットが結成された。


今回の投票ではユーザー層が変わるため*2、当然結果も変わるものと思われた。ところが、フォトカツ8の顔ぶれはアニメとほとんど変わらなかった。一つ番狂わせがあったとすれば、惜しくもフォトカツ8に選ばれなかった11位の服部ユウだ。


服部ユウと聞いてピンとこない人もいるかもしれない。何を隠そう、このキャラはただのモブキャラ*3だ。にもかかわらず、他の脇役を抑えて11位にランクインしている。このイレギュラーなモブキャラこそキャラクター市場の今後を占う試金石なのである。

 

 

服部ユウとは

服部ユウは、2代目主人公・大空あかりの「元」ルームメイトかつクラスメイトである。アニメでは、2年目後半から登場する。特別枠で入学した頼りないあかりの、そばにいるキャラクターだった。


ところが、彼女は忽然と姿を消す。私はその年のイベント「アイカツ!LIVEイリュージョン」に参加したのだが、そこで発表された3年目のPV*4に彼女の姿はなかった。代わりにあかりの隣にいたのは、紫色の長髪の「氷上スミレ」とユウと同じ金髪の「新条ひなき」である。


そして始まった3年目、第1話であかりとユウの部屋はご都合主義と言わんばかりの雨漏りに見舞われ、一人部屋の生徒の部屋に移動させられる。神の見えざる手によって、服部ユウはただのモブにされてしまったのだった。


それ以降も登場はするのだが、やはりCGのライブパートは与えられず、扱いはモブキャラだった。挙げ句の果てには、京都から来たアイドル「藤原みやび」を登場させるため、交換留学という形で京都に飛ばされてしまった。全国の服部ユウファンはきっと悲しんでいただろう。


その後、ユウは交換留学の経験を生かし、「旅アイドル」という肩書きを手にするのだが、彼女のメイン回*5のCGライブはあかり達だった。このように、服部ユウは不遇という言葉を体現したようなモブキャラだった。

 

(主役・脇役の役割)

アイカツ!』の主役・脇役が負う主な役割は以下の通りである。

  • アニメでのプレミアムドレス(プレミアムレアコーデ)の販促*6
  • 筐体CMなどへの露出
  • アニメのCGライブパートでのパフォーマンス
  • それに伴い、「ディアステージ」から歌唱担当がつく(声優は歌わない)。
  • 主役級は毎回出演

 

服部ユウへの救い

しかし、彼女の扱いに対する救いは随所に見られる。彼女はDCDに実装され、彼女の絵柄の描かれたカードも発売されている*7。脇役を中心に採用されていた「アイカツ!オフィシャルショップ」の公式サポーターにも就任しており*8、公式から拒絶されていたわけでは決してなかった。


フォトカツでは、当初は他のモブキャラと一緒にN(ノーマル)*9のフォトにされていたが、現在はR(レア)以上のフォトも登場している*10。ユウよりも扱いがよかったキャラクターでも、PR(プレミアムレア/最高レア)にはなっていないキャラはいるので、それがひとまずの目標だと思われる。

 

投票は意思表示

さて、フォトカツ8の話に戻ろう。このフォトカツ8がユーザーと運営に対して果たしている機能はシグナリングであろう。シグナリングとは、買い手が売り手に対して(または売り手が買い手に対して)何を選り好むかに関する情報を提供することである*11


例えば、アイドルのライブで「推し」の担当色のサイリウムを振ることは、自分の推しのアイドルを示すためのシグナリングである。これは、事務所にとってはメンバーに対するファンの割合を推し量るための材料になる。


このように、買い手は情報を発信することで、売り手に自分の「好き」に気づいてもらうことができる。つまり、服部ユウに投票したユーザーは服部ユウが好きであるということ、もっと服部ユウに関する商品を売ってほしいということを運営にアピールしようとしていたのだ。


結果として、ランクインしたのは、服部ユウではなく、ほぼオリジナルのアイカツ8(アニメ・2015)だった。だが、11位になったことで、ある程度のアピールはできているはずだ。

 

共に創るということ

インターネットが発達したことで、アニメやゲームはお上が一方的に与えるものではなく、ユーザーとの関係の中で共創するものに変わりつつある。製作者が人気を想定したキャラクターが「爆死」したり、逆に現実に人気であるキャラクターがアニメやゲームで全く活躍しないと言うこともなくなってきている。服部ユウに投票したファンも、当選しなかったからといって自暴自棄にならないでほしいものだ。

*1:歌手の人数、ならびに筐体の仕様上の最大許容人数を考慮した上での人数だと思われる。

*2:前回までの投票は筐体でのプレイ毎に投票ができた。一方、今回の投票ではフォトカツ内のイベントや課金アイテムの購入で手に入る投票券を好きなキャラクターに投票するというものだった。

*3:脇役にも掠らないほどの重要でないキャラクターのことをモブキャラという。いわば、服部ユウはクラスメイトAである。

*4:アイカツ!ミュージックビデオ『Let's アイカツ!』をお届け♪ - YouTube

*5:とはいえ、彼女のメイン回の影響は凄まじかったようで、Googleトレンドでも、そこ(2015年10月)が人気度の頂点になっていた。

服部ユウ - Google トレンド 

*6:続編『アイカツスターズ!』では、プレミアムドレスを着られるのは学園のトップのみなので、この役割は学園トップの生徒のみになる。

*7:カードリスト | データカードダス アイカツ!

*8:「アイカツ!オフィシャルショップ」公式サポーターが「藤原みやび&服部ユウ」に!新グッズも26日より登場 | インサイド

*9:大空あかりなどの主役・脇役キャラは全員R(レア)以上のレアリティである。

*10:NとR以上のフォトを同時に持っているキャラクターはユウだけであり、特異性ゆえに起こる不具合もあったようだ。

*11:シグナリングとは | 経済学はみんなの味方!

シグナリング効果 - WISDOM