ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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『ラブライブ!サンシャイン!!』国木田花丸 究極の引っ込み思案

『ラブライブ!サンシャイン!!』第4話「ふたりのキモチ」

『ラブライブ!サンシャイン!!』第4話では、1年生の2人がAqoursに入部するまでの様子が描かれた。この回の主人公は、国木田花丸と黒澤ルビィだ。

 

 

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第4話概要

国木田花丸は、幼い頃からひとりで本を読むのが好きな物静かな子だった。運動もできず、目立つ子でもなかった。図書館にいたとき、偶然、スクールアイドルの雑誌を見ている子と目があったのが、黒澤ルビィとの出会いだった。

 

あのライブの後、アイドル部が承認されたようだと聞きつけたルビィ。花丸とルビィは偶然図書館に入ってきたAqoursの3人に勧誘されてしまう。本心では気になっていても、なかなかやりたいと言い出せないルビィに、花丸は「本当はやりたいんじゃないの?」と声をかけた。海に来た花丸とルビィだったが、ルビィは姉のダイヤとの過去について話し始めた。ダイヤは妹同様スクールアイドルが大好きだったダイヤは、ある日突然、スクールアイドルが嫌いになった。だから、妹のルビィも本当は好きでいてはいけないのだという。花丸はどうなのかといえば、運動が苦手だし、方言が入ってしまうので、やりたくない。ならば、ルビィも入らなくていいと言ったのだった。


自宅で雑誌を読んでいたルビィは、部屋の隅に、優しかった頃の姉との日々の情景を投影した。その幻に手を伸ばすルビィだったが、すぐに手を下ろした。ダイヤは、手を伸ばすルビィを見つめていた。一方、花丸は、書店でμ’sの掲載されている雑誌を読んでいた。「μ’sなんてオラには無理ずら」と思っていたコマさんだったが、星空凛のページが目に止まった。花丸はそれを見て、ため息をついた。花丸は考えを変えて、スクールアイドルになってみたいと、ルビィに伝えた。でも、そこで、ルビィは、人前が苦手だし、ダイヤのことがあるので無理だという。そこで、2人は体験入部をすることにした。


花丸たちが体験入部すると聞いて、高海千歌は飛び上がった。ルビィは千歌たちが練習スケジュールについて話し合う様子を見て、本物のスクールアイドルの練習だと感激していた。練習場所がないというAqoursに、ルビィはμ’sが屋上を使っていたことに言及して、屋上はどうかと提案した。日差しの降り注ぐ屋上に寝転がり、コマじろうは「気持ちいいずら〜」と等身大の自分を曝け出した。その後、2人は笑顔で練習に取り組んだ。


場所は部室に移り、曲のアイディアを考えてこなかったと、桜内梨子が千歌を叱っていた。曲を作っていることを説明すると、千歌は、花丸にも、アイディアを思いついたら教えてほしいと伝えた。花丸は、そう言われても困ると言わんばかりにため息をついた。しかし、ステップの練習をしているルビィを見て微笑んだ。


それから、場面は近所の石段へ移った。階段を一気に駆け上るという千歌たちに、ルビィは驚いていた。スタミナがないと困るという梨子の説明は尤もだった。階段を走る一行だったが、後輩2人、特に花丸は足が遅かった。花丸を心配して、息が切れて走れない、先に行ってくださいと嘘をついて、花丸を迎えに行った。


一緒に行こうと誘うルビィだったが、花丸は拒否した。ルビィちゃんは、自分の気持ちを大切にして、他人に合わせず、自分がスクールアイドルになるべきだとルビィに説教した。躊躇するルビィだったが、花丸に促され、太陽へと駆け上っていった。一方の花丸は暗闇へと歩き下りていった。ルビィは優しい子だけれど、自分の気持ちを人に伝えられない子だと、花丸は思っていた。だから、ルビィに自分の意志でスクールアイドルになって欲しかった。先輩たちはルビィを応援し、ルビィは無事、太陽に到達した。花丸は夢を叶えた。


登りきったルビィや千歌たちとは逆に、降りきった花丸は、ダイヤを呼び出していた。花丸はその場を後にするが、そこにルビィ達が現れた。ルビィはダイヤに自分の気持ちを伝え、翌朝、入部届を出した。しかし、そこに花丸の姿はなかった。ルビィは悲しそうな目をしていた。

 

 

「これでマルの話はおしまい」

 

 

ここで、第4話冒頭から語られてきた「マル」の物語は終わりを迎える。図書館に入った花丸は、いつものように図書委員の席に着いた。だが、そこには、あの雑誌があった。星空凛のページを見た花丸は、目を潤ませながら、本を閉じようとした。だが、そこに、ルビィが現れる。ルビィもまた花丸のことを、無理してやっているのではないかと心配していたのだと告白する。でも、花丸は笑顔で練習や活動に参加していた。だから、花丸はルビィと同じように、スクールアイドルが好きなはずだ。


自分の気持ちに素直になれない花丸に、ルビィは星空凛の話をした。凛は自分はスクールアイドルに向いていないとずっと思っていたのだという。そこに現れた梨子は、凛はスクールアイドルが好きだからやってみたいと思った。最初は好きなだけでも良いのだと花丸に伝えた。それでもためらう花丸に、千歌は大切なのはやりたいのかどうかだと言った。花丸は千歌の差し出した手を握り返した。星空凛の大いなる力を胸に、花丸はスクールアイドルとして立ち上がったのだった。


改めて部員が5人になり、ランキングに登録したAqours。花丸は張り切って、率先してランニングに行こうという。少し驚くルビィだったが、積極的になった花丸を見て笑顔になった。机上の雑誌がめくれ、星空凛のページに変わるのだった。


国木田花丸は、自分を蔑ろにしてまでルビィを支えようとする優しい子だった。しかし、花丸もまた、黒澤ルビィに支えられていた。今回は、この2人にスポットを当てる。

 

 

本当はやりたい

花丸は本当はスクールアイドルをやりたい自分を押し殺して、本当はスクールアイドルをやりたいルビィを応援した。花丸は自分が「引っ込み思案」のルビィを引っ張ってるものだと思い込んでいるが、実際に引っ込み思案なのは花丸自身で、花丸を引っ張っているのはルビィだ。第4話当初の花丸は、本当はスクールアイドルをやりたいのだけれども、自分には運動音痴と方言というマイナスのポイントがあるので、やるべきではないというスタンスだった。にもかかわらず、同じくやりたいけれど、マイナスのポイントがあるルビィに対して、「本当はやりたいんじゃないの?」と聞いている。「本当はやりたい」のは、花丸も同じはず。

 

μ’sなんて無理

花丸は自分を偽っていたのだ。その証拠に、書店でスクールアイドルの雑誌を読んでいた花丸は、「μ'sなんてオラには無理ずら」と思っていた。それは、μ'sを目指したい気持ちがなければ出てこない思考で、どれだけスクールアイドルになってみたいかがありありとわかる。星空凛に心を惹かれた花丸は、ルビィにスクールアイドルになりたいと伝えるのだが、花丸はスクールアイドルになる気はなかった。自分はスクールアイドルにならずに、ルビィだけがスクールアイドルになれるよう仕向けたのだ。自分ほどではないが運動が得意ではないルビィに階段を登らせ、自分は降りて行った。自分の気持ちを大切にしようとルビィに言っておきながら、花丸自身は自分の気持ちを蔑ろにしていた。陽の光を浴びるルビィ、陽の目を見ない花丸……花丸は日陰にいる存在として、ルビィを精一杯支えようとした。自分の気持ちを押し殺して。

 

ルビィの支え

ルビィは、花丸の本当の気持ちに気づいていた。自分がルビィちゃんをスクールアイドルにしてあげるために全力を尽くしたと美化・正当化する花丸。それに対して、ルビィはノーを突きつけた。ルビィは、花丸がルビィのためではなく、スクールアイドルが好きだから体験入部したことに気づいていた。ルビィは花丸に星空凛の話をした。自分はスクールアイドルに向いていないと思っていた凛だったが、本当はアイドルが好きだった。やってみたいと思った。それは花丸も同じだったはずだ。それを聞いた花丸は、入部を決断した。花丸は、ルビィの助けがなければ、本来の夢であるスクールアイドルになることはできなかった。

 

互いに支え合う友達

結局、引っ込み思案だったのは花丸で、支えていたのはルビィだった。花丸は、自分がスクールアイドルを好きな気持ちを、Aqoursへの興味を押し殺して、ルビィだけをアイドルにしようとした。条件はルビィと同じはずなのに、「アイドルに興味はないがルビィを応援したい友達」という第三者の立場からルビィを支えようとした。アイドルに興味を持ったとルビィに伝えた後も、ルビィをアイドルにするためにアイドル部に体験入部した。終いには、何か詩的なことを言って、ルビィをスクールアイドルにした自分を正当化していた。でも、アイドルが好きで、スクールアイドルになりたいことを見抜かれた花丸は、ルビィの助けのおかげでスクールアイドルになった。花丸はルビィに支えられていたのだ。もちろん、ルビィが100%花丸を支えているか言えばそうではなくて、花丸の支えが必要な部分もある。でも、花丸がひとりで「引っ込み思案」のルビィちゃんを助けているかと言われれば、違和感がある。やはり、互いに助け合うのがよいのではないだろうか?

 

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