ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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『バトルスピリッツダブルドライブ』第30話 バトスピの醍醐味

第30話「電光石火! 子の十二神皇!」

サンドラッドは(駿太たちから奪った)子の十二神皇を手に入れて有頂天になっていた。しかし、そこに駿太たちが現れ、バトルをすることになる。サンドラッドはイカサマをし、2ターン目(サンドラッドの初手)から「子の十二神皇マウチュー」を召喚し、マジック「マジシャンズポーション」の封印時効果で連続攻撃する。茂上駿太、メイ・メリーハッダ、ヨク・アルバトロサはなすすべなく負けてしまった。

 

 


悔しがる駿太、感心するメイ、そして、怪しむヨク。船に戻った一行は、サンドラッドがイカサマをしたのではないかと疑い、メタデッキを組んだ。再戦を挑んだ駿太は、マジック「フレイムバリケード」でBP3000以下のスピリット(「マウチュー」)を破壊し、「寅の十二神皇リボル・ティーガ」の効果でサンドラッドに勝利した。

 

バトスピの醍醐味

この回のポイントは、気持ちや気合いなどの精神論ではなく、バトスピの醍醐味を話に盛り込んだことだ。アニメでありがちなのは、これまでの思い出や負けた仲間の想いを胸に、キャラクターがリベンジする展開である。しかし、それでは販促にならない。一方、この回ではあくまでバトスピカードで勝つ方法について考えていて、「異端ながらも正統」なホビーアニメに仕上がっている。上記の作戦会議から、セリフを引用しよう。

 

バトスピの面白いところは、いつ、どんなタイミングで、自分にとって有利なカードを手札に引けるか、それによって常にバトルの局面が変わることだ。運とバトラーの瞬時の判断が勝敗を分けると言ってもいい。(中略)逆に言えば、最初から相手の出すカードがわかっているなら、いくらでも作戦の立てようがあるってことだ。

 

『バトルスピリッツダブルドライブ』第30話 「電光石火! 子の十二神皇!」より

 

 

つまり、バトルの勝敗を分けるのは、謎のドロー練習でも、熱い想いでもない。勝負師、あるいはデッキビルダーとしてのバトスピ選手の資質だ。駿太たちは赤デッキの弱いモンスターの一掃に適しているという特徴に注目し、マジックを用意したのだろう。そして、十二神皇と異魔神ブレイヴを揃えるといういつもの戦法を捨て、切り札がトラッシュに送られてしまうリスクのあるリボル・ティーガで一気に蹴りをつけた。

 

駿太は1ターン目からフレイムバリケードを引くという強運を見せ、マウチューを破壊した。その上で上記のような判断をし、サンドラッドを速攻で倒した。バトルを真面目にしないサンドラッドに対し、まさに、バトラーの資質を見せつけたのだ。

 

強いカードが勝つわけではない

さらに面白いことに、今回は異魔神ブレイヴや2体目の十二神皇を使っていない。リボル・ティーガの「砲撃」の効果で使ったのも、「庚天獣レディアント・ペガス」だった。強いカードをたくさん持っているから勝つのだという方向に持って行かなかったところは評価できる。サンドラッドの考え方も、「十二神皇というすごいカードを持っていれば偉い」という単純なものなので、ただのマジックが鍵となっていたことはうまいアンチテーゼになっていた。


ところで、今回販促すべきはずのマウチューが負けている。おそらく、これはバトスピの醍醐味を説くことでバランスをとり、同時にまだCMが放送されているリボル・ティーガを販促しようという魂胆なのだろう。来週からは大牙和巳の新キーアルティメットが登場するので、息を抜きたいところなのかもしれない。オープニング映像では一応サンドラッドのものになっているし、まだ使っていない効果もある。まだCMも流れていないようなので、出番は別に用意されているはずだ。

 

ぶつかりあう想い

とはいえ、バトスピの面白いところは、様々な背景にある人物が想いをぶつけ合うことだと思う。次回は和巳が(十二神皇とも異魔神ブレイヴとも違う存在である)アルティメットを手にいれるということで、彼の猛攻に期待したいところだ。

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