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ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

ホビーアニメ、海外産アニメ、女児向けアニメなどを観て、変になってしまいました。プリティーリズムシリーズや現在放送中のホビーアニメを中心に、このキャラがかわいいとか、そのアニメが社会に伝えたい価値は何なのかまで、様々な情報を発信していきます。

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アイドルタイムプリパラに男を投入しても売れる理由

大きなお友達の声はいかにして公式に通じるのか

『アイドルタイムプリパラ』の最新情報が公開され、男の子版の「プリパラ」ダンパラのアイドル「WITH」のビジュアルと声優が公開された。気になるのは、やはり「女の子だけのプリパラが観たい」「男はいらない」という意見が見られることだ。でも、男の子を投入した以上、売れるという確信があったはずである。ここでは、男の子が投入された経緯を邪推しつつ、どうすれば大友(大きなお友達)の叫びが公式に通じるかを考えていく。

 

www.animatetimes.com

 

欲しいという声だけではダメだ

消費者の「欲しい」という声は意味をなさない。その言葉には信憑性がないからだ。消費者は自分を大きく見せるため、平気で嘘をつく。あるいは、買いもしないのに、模範生徒的な意見を発する。それは、プリパラに男を投入することに関しても同じだった


参考:

g.co


アニメの始まる前から、『プリパラ』に主人公たちの相手役となる男性キャラを出して欲しいと思う人はいたと思う。だが、3年目時点では、赤井めが兄ぃというお兄さん、レオナ・ウェストというトランスジェンダー少女、紫京院ひびきというトランスジェンダー男性、その執事の安藤玲、雨宮くんその他諸々がいるだけで、純粋な男性アイドルキャラは出ていない。

 

マックにヘルシー路線は無用

これに関して、日本マクドナルドの元社長である原田泳幸氏がありがたい教訓を残している。お客様アンケートでサラダやラップサンドなどのヘルシーなメニューが欲しいという要望があっても、実際には売れないということだ。これはマクドナルドの利用者がヘルシーではなく、肉や満腹感を求めているからであろう。


このように、商品やサービスの価値を否定するようなコメントは、対象となる顧客に売る上では役に立たないのだ。プリパラも同じで、当初は女の子に売るために女の子だけにした。男の子アイドルを出したところで、売り上げには繋がらないし、客も増えない。

 

行動が功を奏する

ところが、『KING OF PRISM by Pretty Rhythm』が大成功したことで状況は一変する。『プリティーリズム・レインボーライブ』の男子キャラクターの根強い人気が明らかになったことで、「男子を出してほしい」という要望を出していた(あるいは持っていた)層がきちんとお金を出してくれることがわかったのだ。口だけではないと証明されたことで、男子キャラクターを出せるようになったのだろう。


ここからわかるのは、客であることは購買行動で示さなければならないということだ。実際、どれだけネット上で「男はいらない」と叫んだところで、メイン層の子どもやその親でない限り、声を聞く意味はないだろう。そんなに男を出して欲しくないのであれば、誰でも書けるネットよりも、商品についているアンケートにでも書いた方がよい。

 

好きを形に

ただし、今回の「成功」は、好きを形にした結果であることを忘れてはならない。ファンはプリズムガールズやプリパラガールズが嫌いだからキンプリを観たのではなく、プリズムボーイズが好きだから、お布施をしたのだ*1。女の子をたくさん出してほしいという願いを聞いてもらいたいなら、大人向けの雑誌のアンケートに書くなり、アクリルキーホルダーなどの大人向けグッズを買うなりして、行動で「好きだ」という気持ちを示すのが賢明である。


でも、アンケートは真実を言わない。せいぜい◯◯誌を読んでいる人は××のアニメが好きだということがわかる程度だろう。しかし、大きなお友達が××が好きということは確実に伝わる。短答式は嘘をつかない。スタッフに言いたいことがあるなら、行動を起こして想いを伝えよう。

 

いい意見とは何か

アンケートの自由記述欄(ご意見・ご感想欄)に書く内容は、いい意見であるべきだ。中には、懸賞目当てで大した意見もないのに意見を送ってしまう人もいるかもしれない。だが、ああいった返礼品はあくまで、無口なユーザーから意見を得るためのエサである。それから、我々はアンケートという魚を養殖している養殖業者だ。アンケートには中身のある意見を書かないと、美味しくないはずである。

 

  • どこが面白かったのか、どこが不満だったのかは具体的に書こう。形容詞は被修飾語を忘れずに。
  • 容赦ない批判はNG。良いところも書こう。
  • 人格批判やスタッフ批判はNG。メディアに公開されている以外の情報はユーザーの憶測に過ぎない。
  • アンケートは憂さ晴らしや感情をぶつけるための場所ではない。相手のためになる意見を書くよう努めよう。


こうしたことを考慮して書かないと、ただの迷惑な客になってしまう。逆に言えば、マナーを守った上でスタッフに刺さるような意見を書けば、アニメが変わっていくかもしれない。もちろん、書くアンケートを間違えれば、意見は届かない。誰に向けた商品(雑誌やCDを含む)のアンケートなのか、よく考えてから書こう。

 

まずは行動

大事なことは、意見を商品のアンケートやキャラクターグッズの購入で形にすることだ。ネット上で騒いでいるだけでは何も変わらないし、お客ではない人に商売人は反応しない。行動して初めて、意見が認められるのだ。


ところで、先日Twitter上で、客のクレーム通り邪魔な客を排除したら、売上が落ちて店が潰れたという話が話題になっていた。我々も作品を潰さないようにしたいものだ。

 

togetter.com

*1:キンプリはネットの人気投票という形でアンケートを取っていた。投票券は映画鑑賞1回につき1枚で、アンケートには自由記述欄があった。つまり、実際に観た人の好きを聞き取ることができた。

『バンドリ!』よ、お前はもっと人気になれるフレンズだったはずだ!

バンドリ!』がどんなフレンズなのか考える

今期の深夜アニメに、市場予測的にはかなりの確率で覇権になったはずなのに、なぜか埋没してしまったコンテンツがある。『BanG Dream!(バンドリ!)』だ。『バンドリ!』は高校に入学した少女が、幼少期に星を見たときの感動を伝えるためにバンドを始めるという物語。日常をなんとなく、つまらなく過ごしている少女たちを取り込み、主人公の少女はついにバンドを立ち上げる。明らかに力を入れているのに、話題は『けものフレンズ』に持って行かれている。関連会社の一部が同じであるため、「潰す」相手ではなさそうだが、勢いが負けているのは明らかだろう。

 

g.co

 

売れる要素しかなさそうなバンドリは、残念なことに、バズるのが得意じゃないフレンズになってしまった。大丈夫、フレンズによって得意なこと違うから。

 

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『アイカツスターズ!』第45話 早乙女あこの決断、そして、選択の代償

逆境に立たされる少女たち

アイカツスターズ!』では、度々、少女たちが逆境に立たされる様子が描かれる。今回もそうした回なのだが、メインキャラクターで唯一パワーアップアイテムを手に入れられないという裏切り、そして、早乙女あこが下した決断への共感から、話題性が高くなっているようだ。

 

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『宇宙戦隊キュウレンジャー』第1話 東映の「身の丈にあった」挑戦

壮大な物語は総動員の総力戦?

宇宙戦隊キュウレンジャーが初回放送を迎えた。異例ずくめの今作はあまりのスケールの大きさに、東映に実現可能なのか心配されたが、東映は無理のない範囲ですごいものを持ってきた。東映は今、これまで培ってきたテクニック、これまで作ってきた造形物、これまで作ってきた人脈……あらゆるものを使って、無理をせずに壮大な物語を作っている。第1話はそんな東映の心意気を感じさせる回だった。

 

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動物を擬人化する日本 うさぎショートケーキから荒海の王者まで

アニマル美少女の時代到来?

2月になり、プリキュアシリーズの最新作『キラキラ☆プリキュアアラモード』の放送が開始した。この作品は、人間の中高生の少女たちが菓子と動物の力を身にまとい、人々の笑顔を守るために戦うというアニメである。一方、それに少し遅れる形で、1月からすでに放送開始している深夜アニメ『けものフレンズ』が注目を浴びるようになった。こちらは、動物が「フレンズ」と呼ばれる人間の少女のような姿に進化したという設定のようだ。どちらにも共通するのは、登場人物が動物を擬人化したような姿を持っていることである。


少し遡れば、つい先日まで実写ドラマ『動物戦隊ジュウオウジャー』が放送されており、そこでも女性戦士「ジュウオウシャーク」「ジュウオウタイガー」の人間体が背びれや尻尾をつけていた。設定上は、二足歩行の動物人間「ジューマン」が不思議な力によって人間の姿になったというもので、けものフレンズに類似している。それだけでなく、ジューマン(フレンズ)と人間という異なる種族が同じ「群れ」の中で生活するという内容でも一致している。このジュウオウジャーにつながる形で*1、動物が擬人化する作品のブームが巻き起こっているようだ。

 

 

 

擬人化された動物

今トレンドになっている動物の擬人化は、人間の姿をした動物という共通点を持っている。確認だが、ここでいう擬人化とは人間の身体に動物型の耳や尻尾をつけて、動物的な特徴を身につけさせることだ。例えば、『キラキラ☆プリキュアアラモード』(以下、プリアラ)の「キュアホイップ」(ウサギがモチーフ)は、耳がよく、ジャンプ力が高いという特徴を持っている。『ジュウオウジャー』の「ジュウオウイーグル」*2は目が鋭く、『けものフレンズ』のビーバーは巣作りをする。いずれもモチーフとなった動物が実際に持っている特徴を参考にしており、ためになる。

 

「人間だって動物だ」

もちろん、こうした表現の効果や目的はそれだけではない。擬人化は、人間という動物の尊厳を伝えることができるのだ。例えば、『ジュウオウジャー』や『けものフレンズ』では、擬人化された動物たちの中に、敢えて人間を入れている。これによって、人間が動物の一種として扱われるようになる。


人間は、自然界や十分に道具のない世界では、弱く醜い存在である。だが、頭を使うことで困難を打開することができる賢い動物でもある。これが『けものフレンズ』なりの表現である。

 

一方のジュウオウジャーは、生き物同士の繋がりを強く信じている。そのため、ジュウオウジャーが相手の動物のことを理解し、交流していく様が描かれていた。好戦的で衝動的に行動するジューマンと比較して、人間の主人公は冷静に理性的に対処することが多かった印象がある。このように、人間はあくまで他の動物と同じ立ち位置で、同じ社会の一員であるというのが現在の動物擬人化路線の鉄則のようだ。

 

人間社会と動物社会

擬人化された動物たちは人間と同じように話し、社会生活を営む。その中で、自然と悩みも生まれてくる。では、人間は彼らと全く同じだろうか? いや、同じではない。彼らは同じコミュニティの中にいる存在を信条や姿形によって差別したり、攻撃したりしないからだ。もちろん、考えの違いなどで喧嘩することはあるかもしれない。だが、互いの違いは星の数ほどあり、いちいち気にしていては社会生活が成り立たない。ネコ科の肉食獣とサイ、サメとゾウが共存できるのが擬人化された動物社会なのだ。

 

人間社会と動物社会の温度差

ここで、『ジュウオウジャー』と『けものフレンズ』の設定上の大きな違いを押さえておこう。ジュウオウジャーでは、擬人化された動物が人間界で暮らす。けものフレンズでは、人間が擬人化された動物の世界で暮らす。設定上は正反対だが、対比されている内容は同じはずだ。すなわち、動物社会の温かさと人間社会の冷たさである。


ジュウオウジャーでは、紛失した動物世界に帰るためのアイテムを探すため、人間界でビラ配りをする。当然、良い結果は出なかった。また、敵が結婚詐欺師を利用してジュウオウシャークを騙すという回もあり、人間社会は優しくないということを描き続けていた。それに対し、けものフレンズでは、得意不得意が個性として処理され、悪徳が存在しない優しい世界を描いている。人間の主人公は最初、ネコ科の肉食獣・サーバルに出くわした時、食べられるのではないかと恐れていた。だが、サーバルはただ遊びたいだけだった。サーバルは人間の主人公が失敗しても、笑って慰める。もしかしたら、いくつかの動物は群れの中でも闘争があるかもしれない。だが、今のところ(5話まで)は誰にでも優しくしているフレンズが多いようだ。

 

なぜ動物か

そもそも、動物をモチーフにすることに何の意味があるのだろうか? 動物は時に気高く、時に自由気ままで、カワイイもカッコイイも両方行けそうなイメージがある。それ以上に、モチーフが身近で親しみやすいという、キャラクターものとしての最大の強みがある。キャラ(クター性)もつけやすく、非常に作りやすそうだ。動物は理にかなったモチーフなのである。

 

親しみを持てる

動物は親しみを持ちやすいモチーフだ。神話や鉄道と違い、よく知らないとか敷居が高いといった問題が感じられづらい。今回の『プリアラ』の場合、ウサギが耳が長くて、よく跳ねる動物であるということを知らない人や、「ウサギ界隈のマニアは怖いので近寄りがたい」という人はあまりいないだろう。たしかに動物があまり好きではないという人もいるかもしれないが、擬人化・アニメ化された動物を見て「怖い」と思うことはないはずだ。このように、動物をモチーフにしたキャラクターは親しみやすいのだ。

 

興味を持てる

逆に、『けものフレンズ』を観ていて、「あーサーバルねー知ってるー」と思った人は少ないと思う。実際、私も知らなかった。でも、番組の中でサーバルの特徴を説明してくれたので、サーバルがこういう動物なのだということが手に取るようにわかった。それこそ、鉄道ヲタクから「この電車はね」という説明をされてもあまり興味が持てない人はいるだろう。でも、動物であれば、知識を得ることに対して拒否感は生じづらい。動物は、アニメを通じて知識を得たい、という好奇心をくすぐられるモチーフでもあるというわけだ。

 

シンプル

動物はシンプルなモチーフだ。それこそ伝説や過去の文学作品などで様々に味付けされてきた前例があるかもしれないが、生態やみんなが持っているイメージを利用することで単純にキャラ付けすることもできる。「水生生物なんだから当然水の中が好きに決まっている」だとか「絶滅危惧種だから仲間を探しているに違いない」というような幅広くシンプルな特徴づけが可能なのだ。

 

合理的なテーマ

こうして見てみると、動物(の擬人化)は扱いやすく深掘りもできる合理的なテーマであるということがわかってきた。キャラが作りやすく、受け入れられやすい。しかも、人間という動物を再考することができる。なるほど金になるテーマだと考えるのにも頷ける。けものフレンズの場合、すでにスマートフォン向けゲームがサービス終了しているようだが、そこはモチーフ以外に問題があると見ていいだろう。


今後も動物の擬人化というモチーフの作品は出てくるだろう。ポピュラーで扱いやすいテーマなだけに、どれだけ深く強いメッセージを発し、ユーザーに訴えかけるかが勝負の分かれ目になりそうだ。

 

 

*1:キラキラ☆プリキュアアラモードのグッズ展開を担当するのは、ジュウオウジャーと同じバンダイである。制作会社も東映系列となっている。

*2:ジュウオウイーグル自体は擬人化された動物ではなく人間が変身するだが、ワシの特徴は獲得している。