ホビーアニメを観ていたらいつの間にかアホになっていた

現在放送中の子ども向け番組を中心に、アニメや特撮ドラマについて書いていく。毎話「感想」を書くわけではなく、気になった話数や一般的な議論に関する記事を書く予定だ。

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『アイカツスターズ!』第15話 行き場のない想いの行く末

明かされる香澄夜空と香澄真昼の過去……その胸中は?

『アイカツスターズ!』第15話「月と太陽」が放送された。このエピソードでは、姉・香澄夜空と同じステージに立つ権利を得た香澄真昼が姉への復讐心にとりつかれ、自らの身を滅ぼしてしまった。一方の夜空も、自分の弱さから真昼に手を下してしまった。2人に駆け寄る七倉小春と白鳥ひめ。夜空と真昼……ふたりが交わるとき、時計は再び時を刻み始める。

 

仲良く遊んでいた姉妹

予想していた通り、夜空と真昼は本当は仲が良かった。夜空が四ツ星学園に入学するまでは楽しく遊んでいた。その象徴として、「お絵描きコーデ」があった。姉が線画を描いて、妹が色を塗っていた。そして、色鉛筆のここたまが生まれた。ここで、前回のデザイン画がここで生かされてくる。前回、夜空がランチさんの正体に気がつかなかったのは、ランチという呼び名を忘れていたからだけではない。前は、夜空が線を描き、真昼は色を塗っていたからだ。夜空は、真昼の線画を知らなかったのだ。でも、それは真昼が夜空に向けた求愛行動ないしは愛情表現だ。前回、真昼が夜空に採用されたことを「勝ち」と思っていたことに、かなり違和感があった。ものすごく「香澄夜空を倒す」と言っていたはずの妹は、実は、夜空に気付いて欲しかったのかもしれない。

朝陽はいないのか?

香澄朝陽が登場しないことに違和感を持った人もいるかもしれない。真昼の兄であり、四ツ星学園の生徒である朝陽が、真昼が倒れた時に呼び出しを受けなかったのは、一見おかしい。しかし、物語の進行上、朝陽が登場すると、香澄きょうだい3人の問題に拡大されて複雑になってしまう。今回は、夜空、真昼、共通の知人の七倉小春の3人で回していくのが適切だったのだろう。もちろん、それ以外にもギャラやスケジュールといった役者の問題ということも考えられる。だが、朝陽がいないことで結果的にすっきりしているように思われる。

 

本当は寂しかった真昼

真昼は、お姉ちゃんがいなくなって寂しかった。お姉ちゃんを恨んだ。お姉ちゃんが描いた線画を捨てた。四ツ星に入って、姉を見返してやろうと思った。でも、それは真昼の本当の気持ちではなかった。真昼は本当は寂しかったからだ。やり場のない気持ちは、やがて、怨みに変わった。復讐のために、自分に鞭を打つ真昼。対面した姉に冷たく当たる妹。真昼は、自分の気持ちに正直になれずに、自分の気持ちに反する行動をしていた。自分に嘘をついていたのだ。前回の記事でSummer Tears Diaryの(僭越ながら)考察をしたが、大切な人と別れた切なさは先立つ者への怨み、嘆きへと変わっていったのかもしれない。前回ゆめ達が思い出させた笑顔が真昼から失われていたのも、怨念がまだ強く残っていたからなのだろう。

 

未だ残る夜空の問題

夜空が無理なトレーニングをしてしまう問題は、今回解決していない。保健医(養護教諭かもしれないが)の言動からして、夜空は入学時からずっと無理なトレーニングを続けている。崖を登っていたアニメとは思えない発言だったが、無理をして倒れた真昼を叱り、夜空に対しても、入学したての頃のあなたと同じだと言っていた。今回、夜空の心の支えが白鳥ひめであることが示唆されたが、これまで特別夜空を心配している素振りはなかった。現状、夜空のオーバーワークを気にしているのは保健医ぐらいしかいないのではないだろうか?妹の真昼も十分ストイックだが、保健医の発言、2週連続で息を切らして走る描写があったことから、夜空のトレーニングがやりすぎであることは、十分予測がついた。

 


今回で仲直りとなった香澄姉妹だったが、まだまだ掘り下げるべき部分はあると思う。各属性のステージを用意する筐体のシステム上、香澄姉妹の絡む回は確実にまた作られる。少なくともあと2回は取り上げられるはずなので、そこで、夜空のオーバーワーク問題、朝陽との関係などが扱われるだろう。

 

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