ベイとの共鳴 主人公が暴走する超ゼツ展開
「バトルシップクルーズ」を勝ち抜き、前主人公・蒼井バルトへの挑戦権を得た赤刃アイガ*1。
バルトのライバル・灼炎寺カイザから教えを受け、準備は万全かと思われたが……
それは悪夢の始まりだった。
バルトを目の前にして、アイガは凶暴化。
バルトのベイを場外へ弾き飛ばして、1点を先制した。
次回、恐怖するオーディエンス。
バルトはアイガの暴走を止めることができるのか?
—『ベイブレードバースト超ゼツ』は、人気ホビーアニメシリーズの3年目。
主人公の闇堕ちを描く今作は、初めからかなり周到に仕組まれていた気がしてならない。
『ベイブレードバースト超ゼツ』ゼットアキレスと新主人公 メタルパーツで最強無敵
第1話、アイガの父がバルトの新機を作ったのを見て、アイガは自分でゼットアキレスを作る。
バルトに勝負を挑み、善戦するが敗北する。
共鳴とは何か?
ベイと特別相性のよいブレーダーは、ベイと共鳴する。
バルトのライバル・紅シュウもベイと共鳴し、強力なブレーダーとなった。
だが、シュウはベイに取り込まれ、悪に染まっていた。
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それから、ブレーダーと共鳴したベイは、物理法則を超えた超自然的な動きをする。
今回のゼットアキレスも、回転が弱まったと思ったら急加速し、場外へ飛ばされると無理やりスタジアムに戻った。
相手に勝ちたいという気持ちが共鳴力を高め、アイガの闇を強めていく。
危険を察した仲間たちは、アイガの身を案じる。
ベイと共鳴するのはヤバい。
ぶつかりあうベイとライバルたち
今作は、急に不穏な展開になったわけではない。
ベイブレードバースト超ゼツは、前2年に比べて、ブレーダー同士のぶつかり合いが多い、
主人公であるアイガも相手とガチでやり合う。
赤刃アイガのこれまで
赤刃アイガはライバルたちとぶつかりあいながら、成長してきた。
チームを舞台に活動していたバルト世代に対して、アイガ世代は別々のチームに所属している。
(アイガはチームに所属していない。)
初心者だったアイガは、ブレーダー狩りを通じて急成長。
学園の中でライバルと出会い、さらに世界へ飛び込んでいく。
強者を求める一方で、主要キャラの一部とはいまだにわかりあっていない。
バルトとデザインが被っているとの声もあるが、見ている方向は違う。
物語の方向性を表しているエンディング
エンディングテーマのアニメーションでは、登場人物をベイブレード化したキャラクターが描かれている。
キャラ同士がぶつかりあって、飛ばされるなどの演出もある。
この映像はある意味でこの物語を体現している。
最強を目指す少年のことを歌ったオープニングテーマも、今では闇堕ちのことを歌っているように聞こえる。
このシリーズの主題歌はノリがよいが、実は作品に沿っているようだ。
『ベイブレードバースト超ゼツ』は、ライバル同士のぶつかり合いが多い作品である。
闇堕ちの立役者たち
謎の少年・ファイ
話を戻そう。
次世代の有望なブレーダーのひとり・ファイ。
彼はアイガに接触し、アイガとゼットアキレスの共鳴力を引き出そうとする。
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ファイ自身も「リヴァイブフェニックス」と共鳴している。
リヴァイブフェニックスは攻撃を受けても、パーツが外れて回り続けるという仕様だ。
外れたパーツとベイで敵を挟み撃ちにするなど、なかなかの共鳴っぷりである。
「壊しがいのあるベイになった」
バトルシップクルーズに出場しながらも、プログラムを一部棄権するなど、彼の行動と目的は謎に包まれている。
アイガとゼットアキレスを極限まで共鳴させ、粉砕するつもりなのだろうか?
仲間の善意が闇堕ちを加速させる
アイガを闇へと誘っているのはファイだけではない。
アイガを取り巻く仲間たちは、知らず知らずのうちにアイガの闇堕ちを手助けしている。
第27話では、力を抜いて集中力を鍛える特訓をした。
これがかえって、アイガの闇堕ちを加速させている。
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そのほかにも、技師からカスタムパーツをもらうなど、善意の支援を受けた。
このままファイでも手がつけられないくらい、強くなるのではないか。
視聴者にも期待と不安を感じさせている。
ファイの悪意と仲間たちの善意で、アイガは闇堕ちした。
アイガがラスボスに?
この手の闇の力といえば、吹っ切れて光の力に変わるのが定石だ。
しかし、バルトのライバルたちが次々とアイガに敗れている。
現時点でアイガを止められる人は少ない気がする。
はたして、バルトはアイガを止められるのか?
それとも、シュウのように悪に染まってしまうのか?
3年目ではあるが、前2年を見ていなくても十分楽しめる作品だ。
あにてれなどの有料配信サイトで見放題なので、ぜひご覧あれ。
*1:バトルシップクルーズは、蒼井バルトへの挑戦権を賭けた船上イベント。世界を一周しながら、さまざまな形式でブレーダーが競い合う。